三度目の殺人
★★★
製作:2017年 日本 上映時間:125分 監督:是枝裕和
一応表向きはサスペンス映画ということになっているのだが、裏のテーマは「嘘と慣れあいに塗れた裁判制度」に対する批判という形をした社会派作品なのだろう。もしそれが日常茶飯事の事実であれば重大な問題なのだが、「稀にそうしたこともあるのだろう」程度に承知しておこうではないか。
ストーリーの流れは、・・・真実よりも勝利に拘る弁護士・重盛(福山雅治)は、ほぼ死刑が確定している三隅(役所広司)の国選弁護人を担当することになる。このままだと死刑は免れないと考えた重盛は、なんとか無期懲役に持ち込もうと調査を開始するのだが・・・。
映像は三隅との接見と被害者家族との会話シーンなどを映し出してゆくのだが、なんとなくもったりとした探偵ものの雰囲気に呑まれて眠たくなってしまった。結局終盤になるまで何を描きたいのかはっきりしない映画なのだ。
決して悪い映画ではないのだが、ストーリーが分かり辛いうえに、会話もよく聞き取れないし、何と言ってもあの闇の深さは後味が良くない。なんとなく観客無視の姿勢が拭えない作品だと感じてしまったのは、私だけの錯覚なのであろうか。
また犯人の三隅にとって本件は二度目の殺人なのだが、なぜタイトルは三度目の殺人なのかよく考えてみた。つまりあえて不利になる証言をして死刑を確定させてしまったということで、ある意味『自殺』と同じことになって、それが三度目の殺人なのであろう。そう考えるより考えようがないからである。だとすると、咲江(広瀬すず)の告白が真実だったということになるではないか。
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