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2018年7月の記事

2018年7月28日 (土)

アメイジング・ジャーニー 神の小屋より

★★★

製作:2017年 米国 上映時間:132分 監督:スチュアート・ヘイゼルダイン

 決して悪い映画ではないのだが、脚本の構成と言うか流れに変則的な印象が残ってしまった。主人公のマック少年が、アル中の父親に虐待されていたと思ったら、いきなり大人になって三人の子供と愛する妻との幸せな家庭に納まっているではないか。父親への復讐やその結末は何となく想像できるものの、何の断りもなく一挙に20~30年も未来へとスキップしてしまうのもいかがなものか。

 それに今度は何の前触れもなく、突然キャンプ場で小さな次女が行方不明。一体どうしたのだろうかと考える暇もなく、変質者による誘拐殺人事件へという悲しい結末に落ち着いてしまうのだ。
 やれやれヒューマンドラマかと思ったら、サスペンス映画だったのか。・・・と思ったのもつかの間、実は宗教映画だったと言う気まぐれな展開に、ちょっとついて行けなくなってしまうのである。
 またここまでは、かなりスイスイとテンポよく進んでくる。ところが中盤以降に宗教色が濃くなってくると、今度はしつこいくらいゆったりとした流れになってきて少々眠気に襲われてくるのだ。

 結局のところ、最愛の娘を殺害され、失意に明け暮れて家族崩壊状態にあった父親が、神を信じることによって救われるという分かり易いお話に落ち着くのである。それはそれで良いお話なのだが、ストーリーの紡ぎ方が雑でバランスの悪いところが非常に残念である。それにこれだけ不幸な事件を巻き起こした犯人を単に「赦せ」と言われてもねえ・・・。ことに我々日本人には理解し辛い論理かもしれないね。

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2018年7月22日 (日)

エンドレス 繰り返される悪夢

★★★

製作:2017年 韓国 上映時間:90分 監督:チョ・ソンホ

 主人公の有名な医師が、旅客機に乗って娘に逢いに行くところからはじまる。ところがその娘は、交通事故に遭遇し死亡してしまうのである。だが次の瞬間、医師は旅客機の座席で目覚めるのだ。そして見たことのある風景と出来事が続く。つまり目覚めると、何度も同じ一日を繰り返すのである。
 そして目覚めるたびに娘が事故に遭わないように奔走するのだが、どうしても上手くいかない。そこに突如同じ事故で妻を亡くして、何度も同じ一日を繰り返している男に出逢うことになる。

 本作は私の大好きなタイムループ作品であり、この手のテーマがお得意の韓国映画ということで、かなり期待し過ぎてしまったようだ。もちろん駄作ではないし、伏線もしっかりしていてアイデアも秀逸である。だがストーリー展開にかなり無理があり、どんでん返しや感動的なシーンも無く、いまひとつのめり込めなかったのが残念であった。

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2018年7月17日 (火)

帝一の國

★★★★
 
製作:2017年 日本 上映時間:118分 監督:永井聡

 「政治とは流血を伴わぬ戦争である。ぼくの夢は総理大臣になること。ではどうしたら総理大臣になれるのか。超名門海帝高校の生徒会長になることだ。」海帝高校に入学した赤場帝一の独白ではじまる。そう本作は、古屋兎丸の同名コミックを実写化し、最初から最後まで生徒会長選挙戦に明け暮れる超おバカ映画なのである。

 原作のコミックは読んだことがないのだが、登場人物全員がそっくりに仕上がっているようだし、それぞれの演技力も素晴らしい。またメリハリのあるスピーディーなストーリー展開もなかなか好感が持てるではないか。ネットでの高評価は嘘ではなかったね。だいたいコミックを実写化した作品は評判が悪いものだが、本作は久々の三塁打といったところだろうか。

 それにしても最近はNHKの朝ドラ出演者が多いよね。ことに現在放映中の『半分、青い』の中心人物である永野芽郁と志尊淳が出演していたのには笑ってしまったな・・・。またイケメン男優が多数出演しているし、ふんどし姿も披露しているので若い女性たちは必見かもしれないね(笑)

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2018年7月13日 (金)

アンブレイカブル

★★★☆

製作:2000年 米国 上映時間:107分 監督:M・ナイト・シャマラン

 テレビのチャンネルを変えたら、ブルース・ウィリスが列車に乗っている映像が流れてきた。なんとなく気になる映像だったので番組表を開くとM・ナイト・シャマラン監督の『アンブレイカブル』というサスペンス映画であることが判った。それでそのまま約2時間テレビに釘付けとなってしまったのである。

 そのあと、乗客・乗員131名が死亡するという悲惨な列車追突事故が起こったのだが、たった一人だけ無傷で助かった男がいた。それが冒頭のブルース・ウィリスだったのである。さらになぜか、彼は今まで病気になったことも怪我をしたこともなかった。ただ少年時代にプールで溺れかけたことだけが唯一の汚点であったことも思い出してくる。

 M・ナイト・シャマラン監督の主な作品は本作のほか『シックス・センス』、『サイン』、『ヴィレッジ』、『スプリット』等があるが、そのほとんどが謎めいた展開で、一体ラストはどうなるのだろうかと言う期待感を抱かせる。もちろん本作も例外ではなく、終始ミステリアスな流れに翻弄され続けられてしまうのだ。

 ただサミュエル・L・ジャクソンが登場し始めると、ブルース・ウィリス自身も気付かなかった彼の秘密が解明されはじめる。だがそれが余りにも荒唐無稽なため、実は何か別の真実が隠されているのではないだろうか。と気になり始めてドキドキわくわくしてくるのだが、結局はその荒唐無稽な秘密こそが真実だったと判って、なんだか詐欺に会ったような気分のまま終了してしまったのである。

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2018年7月 7日 (土)

社葬

★★★☆

製作:1989年日本 上映時間:129分 監督:舛田利雄

 たたき上げの会長と二代目の社長の確執が社内派閥を生んでいる大手新聞社の取締役会。突然社長派の専務から会長解任の動議が提出される。どこかの会社にありそうな展開である。
 そのショックで倒れて、緊急入院してしまう老会長。そのまま死亡してしまうだろうと社葬の手配をするのだが、なんと堅物で会長よりずっと若い社長のほうが、芸者と同衾中になんと腹上死してしまうのである。
 この急展開によって「次期社長」を巡る派閥抗争は、さらに激烈になってゆく。皮肉なことに社葬の準備を進めながらも、亡くなった社長のことを語る者は誰もおらず、次期社長を巡る権謀術策ばかりが渦まくばかりである。

 主人公でやり手の取締役販売局長鷲尾平吉には、あの緒形拳が扮してまさにぴったりの役柄を演じている。無学で女好きだが強引な仕事振りと憎めない愛嬌の持ち主と言えば納得できるだろう。また会長の太田垣一男に扮する若山富三郎も、まさに彼以外にこの役を熟せる者はいないと言い切りたいほどのはまり役だ。そしてチョイ役だが、銀行界のドン野々村典正を演じた芦田伸介もこれまた大物そのものの雰囲気が体中から漂っていた。
 また大物ではないが、鷲尾平吉の妻を演じた吉田日出子の飄々たる演技、いや地のままのようなあの性格。夫が嘘をつこうが浮気をしようが、知っていて知らないそぶりをしているのか、全く気が付かない天然なのか、依然としてマイペースで明るい素振り。これこそ妻の鏡と言ってしまうと、世の女性たちに非難されそうだな…。

 いいねえ・・・。それにしてもこの時代の俳優層の厚さには、ほとほと脱帽したくなってしまうよね。ただ取締役会のメンバーがかなりダサいし、ドタバタなムードがこの手の作品にはそぐわない気がするのだ。趣味の問題かもしれないが、もっとシリアスに徹して欲しかったね。私的には、そのあたりが減点の対象になってしまったようだ。

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2018年7月 2日 (月)

神の手 血塗られた儀式

★★

製作:2016年 スウェーデン 上映時間:121分 監督:ラスムス・ティルジティス

 タイトル『神の手』とポスターに惹かれ、かつ珍しい北欧映画なので、つまらなければ輸入しないだろうと、下調べゼロでレンタルしてしまった。その後、家に帰ってネットで調べたら、余りにも評価が低いのでがっかり・・・。だが自分の眼で観てみないことには、本当に駄作なのかどうか分からないので、「怖いもの見たさ」という気分で鑑賞してみた。

 結局はネットで評価されていた通り、強力な眠気が襲ってきて、なんだか良く判らないまま終わってしまったという印象しか残らなかった。連続猟奇殺人に宗教を絡ませた展開なのだが、ホラーというよりオカルトという趣向なのかもしれない。それに余りにも警察が弱すぎるのもいかがなものだろうか。いずれにせよよ、時間を節約するためにも、今後は下見をしてからレンタルしたいね。(-_-;)

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