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2018年5月の記事

2018年5月19日 (土)

自虐の詩

★★★★

製作:2007年 日本 上映時間:115分 監督:堤幸彦

 原作はなんと業田良家による4コマ漫画なのだが、4コマと言いながらもストーリー漫画風のドラマチックな展開と涙なくしては語れないお話のオンパレードだった。
 これを映画化するのはかなり難しいはずだと思っていたが、阿部寛と中谷美紀のコンビがその困難を振り払い、実に素晴らしい映画として完成させてしまった気がする。また一番泣かされたのは、高校時代の親友・熊本さんとの別れと再会のシーンかもしれない。

 幸せになりたい。誰もが願うことであるが、真実の幸せとはいろいろな苦労も乗り越えた先にある平凡だがほのぼのとした人生ではないだろうか。改めて人生とは何かを考えさせられる映画であった。とにかく騙されたと思って、実際にこの映画を観てみることだ。百聞は一見にしかずである。

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2018年5月11日 (金)

無限の住人

★★★

製作:2017年 日本 上映時間:141分 監督:三池崇史

 余りにも評価が低いので、通常ならまず観ないのだが、かつて夢中になって読み込んだ漫画の映像化なので、素通りしてしまうわけには行かなかった。それにしてもかなり長い上映時間だったが、それでも全く役に立たないのだ。
 つまり一作完結の映画では、原作の面白さが全く味わえなかったのである。むしろ映画ではなく、連続テレビドラマとして製作したほうが成功したのではないだろうか。

 キムタクは殺陣が素晴らしいし、風貌や態度も原作のイメージ通りで、かなりその熱演ぶりが胸に伝わってきた。ただヒロインの凛を演じた杉咲花は私のイメージからは大きく外れていたし、天津影久役の福士蒼汰もちょっと違うような気がする。
 それに画面がやたら暗いし、喋っている言葉もよく聞き取れないのだ。つまり脚本が悪いだけではなく、ミスキャストに加えて映像・音響効果も非常に良くないのだ。

 初めはキムタクの不人気とか、原作ものによくあるいちゃもんなのかと思っていたのだが、これらが悪評の原因だったようである。せっかくの原作と、豪華キャスト陣を誇りながら、監督の責任によって悪評原因を創り出してしまったのは実に残念な気がするね。

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2018年5月 3日 (木)

いぬやしき

★★★★

製作:2018年 日本 上映時間:127分 監督:佐藤信介

Inu

 原作のマンガは第一巻を読んだだけなので比較は難しいのだが、少なくとも主演の木梨憲武が、犬屋敷壱郎の役柄にぴったりはまり切っていたのは間違いないだろう。
 それにしても、あの空中戦に関しては、とうとう邦画のVFX技術もここまで来たかと驚かされるレベルに達していたような気がする。ただなんとなく『マン・オブ・スティール』の戦闘シーンを彷彿させられたし、犬屋敷壱郎の佇まいは、『中年スーパーマン左江内氏』にそっくりだったのが気になってしまった。

 ストーリー的にはストレートで分かり易く、人生物語的な流れも感じられてちょっぴり胸きゅんとなるに違いない。そして中盤までは特に中年男性の観客の心が、スカッと感に満たされるはずである。
 だが佐藤健演じるところの獅子神皓が、大量無差別殺人を繰り返すシーンが続くと、せっかくのスカッと感も吹き飛んでしまった。なんとそのくだりが、伊藤英明の『悪の教典』の殺戮シーンを観ているようで、気分が悪くなってしまったのだ。
 また謎のラストシーンは、続編を意図するものなのだろうか。そうでなければ、余り意味のないシーンのような気がするのだが…。まあ何だかんだ言っても、いずれにせよ、面白い映画であることは間違いないだろう。

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