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2018年4月の記事

2018年4月27日 (金)

杏奈は春待岬に

著者:梶尾真治

 タイムトラベルロマンスの第一人者である著者が、満を持して放った久々の『リリカル・ファンタジー・ロマンス小説』である。なんと本作を書き下ろしたのは、著者が70歳を目前とした2016年だ。それにしてもよくこの年齢で、こんな純情な恋愛物語を紡ぐことが出来るものだと感心してしまった。きっと著者はいつまでも若く、澄んだ心の持ち主なのであろう。

 春休みのことである。ぼくは祖父母が暮らす天草西の海沿いにある小さな町を訪れた。その町の外れにある『春待岬』には、町の人々との交流を拒絶するかのように、ひっそりと洋館が佇んでいた。
 だがその洋館には、大きな瞳に長く黒い睫毛をたたえた美しく優雅な、まるで妖精のような少女が住んでいたのである。
 ぼくは息を飲み、あっという間に彼女の瞳に吸い込まれそうになった。これがぼくの初恋、いや永遠の恋の始まりだったのである。
 だがその少女と逢えるのは、桜の咲いている間だけであり、さらに彼女はほとんど年を取らなかった。ぼくは時の檻に閉じ込められている彼女を、なんとしても救い出そうと必死に努力したのだが…。

 こんな感じでストーリーは進んで行き、一体これからどうなるのかと、するすると頁をめくり続けあっという間に読了してしまった。だが少女は年を取らないのに、ぼくだけがどんどん老けて行くのである。なんとも淋しくて切なくて、とうにもやり切れない。終盤のどんでん返しは用意されてはいるものの、やはり哀しい気分は晴れなかった。

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2018年4月21日 (土)

テルマエ・ロマエ II

★★★

製作:2014年 日本 上映時間:112分 監督:武内英樹

 初回作は未だかつてなかった奇想天外な展開に驚き大笑いしたはずである。だが第二作ともなるとかなか難しいのだ。ことにこうしたショートストーリーの繰り返しのようなパターンでは、もはや笑うことさえ出来なかった。原作にはなかったけれど、せめて上戸彩と阿部寛のラブストーリーをもっと煮詰めていれば面白かったと思うのだが・・・。

 唯一の収穫は、久しぶりに何とあの『てなもんや三度笠』で藤田まこととコンビを組んでいた「白木みのる」がラーメン屋のおやじ役で出演していたことである。いやーっそれにしても懐かしかった。83歳になったらしいけど、まだまだ元気だったんだね。
 まあもう三作目はないと思うが、これで打ち止めにして欲しいよね。さよなら、さよなら。

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2018年4月15日 (日)

リメンバー・ミー

★★★★

製作:2017年 米国 上映時間:105分 監督:リー・アンクリッチ

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 ディズニー(ピクサー)による子供向け長編アニメなのだが、アカデミー賞をはじめ、ゴールデン・グローブ賞、アニー賞などを席巻し、ネットでもかなりの高評価を得ている。 もちろん大人の鑑賞にも十分に堪えられる作品ということで、近くのシネコンまで足を運んだ。

 舞台はメキシコで、音楽嫌いの一族の中で育ったが、唯一音楽好きになってしまった少年のお話。そして『死者の日』にその少年が仮死状態となり、死者の世界に迷い込んでしまうのだが、夜明け前までに帰らないと本物の死者になってしまうと言うのだった。

 メキシコでは『死者の日』に、故人の写真を祭壇に飾らないと死者が現世に戻ってこれない(もちろん生きている人には見えないのだが・・・)と言う伝統があるのだろうか。なんだか日本でお盆のときに、迎え火を焚くのと似ているのだ。本作ではそのことと、家族愛を絡めて上手にストーリーを紡いでいる。

 死者の国の映像は美麗だし、もちろんラストは涙が止まらない状態に・・・。皺くちゃのひいひいばあちゃんだって、可愛い娘時代はあったんだぜ。さすがピクサーは感動の壺を良く心得ているよね。
 ただ死者の世界なので仕方ないのだが、ガイコツだらけなのには少々辟易してしまった。また本作上映前におまけで上映された『アナ雪』の番外編が、長過ぎて食傷気味に陥ってしまったのだが、これこそありがた迷惑の典型と言っても良いだろう。

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2018年4月11日 (水)

ヴァレリアン 千の惑星の救世主

★★★☆

製作:2017年 フランス 上映時間:137分 監督:リュック・ベッソン

Vareriann_2
 あのリュック・ベッソンが創った壮大なスペースオペラとは、一体どのような仕上がりになっているのかを確認したくて、近くのシネコンまで足を運んだ。本作は人気SFコミックを実写化したものらしい。舞台は西暦2740年。宇宙の平和を守るため、銀河パトロールを行う連邦捜査官である二人の男女の活躍を描いている。

 それにしても、フランス映画としては破格の製作費をかけたようで、圧倒的な映像美とその世界観が素晴らしい。スターウォーズとアバターにブレードランナーを加えたような作品とも言える。
 ただストーリー性が乏しく、主人公のヴァレリアンが軽過ぎるため余り魅力を感じない。それで今ひとつのめり込めなかったところが非常に残念である。世界観とVFXは問題ないのだが、脚本と配役選びに難があったね。

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2018年4月 6日 (金)

スーパーガール

★★★

製作:1984年 米国 上映時間:126分 監督:ジュノー・シュウォーク

 本作はメリッサ・ブノワ主演のTVドラマではなく、ヘレン・スレイター主演で1984年に製作された劇場映画のほうである。また本作ではスーパーマンは登場しないが、スーパーガールのカーラ(リンダ)はスーパーマン(クラーク・ケント)の従妹という設定になっている。ただ住んでいる星がスーパーマンの生まれたクリプトン星ではなく別の星なのに、そのことについての説明がない。また地球での養父母なども登場せず、いきなり魔女との対決をするなど、かなり省略版のようである。
 
 残念ながらストーリーは単純で、目立ったアクションシーンも少なく特撮はチープだ。とにかくつっこみどころの多いB級映画といった感があった。ただ主演のヘレン・スレイターが、清楚な雰囲気の中にセクシーさを併せ持つという超・可愛さに男性はメロメロになろるだろう。また魔女を演じたフェイ・ダナウェイの存在感にも二重丸を付けたくなる。
 まあ余りごちゃごちゃ考えずに、『スーパーマン外伝』のメルヘン映画として観れば許せる範囲であろう。それはそれとして、メリッサ・ブノワ主演の最近のTVドラマのほうも観たくなってしまったな・・・。

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2018年4月 3日 (火)

3月のライオン 後編

★★★☆

製作:2017年 日本 上映時間:140分 監督:大友啓史

 映画館で前編を観たのが2017年3月だから、約1年ぶりにこの後編を観たことになる。シリーズものの続編は嫌いなのだが、どちらかと言うと本作のような2部作も苦手である。
 それでレンタルショップに出回ってからも暫くは放っておいた。広瀬すずの『ちはやふる』と同様に、続編は観ないつもりだった。だが前編が結構面白かったし、後編の評価もそれなりに高いので、そろそろ後編が気になりだして、とうとうレンタルしてしまったのである。

 結論はやはり観なくても良かったかも・・・。決して出来が悪い訳でもつまらなかった訳でもないのだが、今回は勝負より家族関係がメインだったことでやや迫力不足だった気がする。また登場人物が前編と全く同じであり、予想される展開内で終始していたため、前編のような驚きも感動も湧かなかったのかもしれない。

 それにしても最近は藤井四段、ヒフミン、羽生永世七冠と、将棋界は大いに盛り上がっている。そして今まで全く将棋を知らなかったおばちゃん達さえも、前述した三人を知らない人はいない位なのだ。それはそれで大いに結構なことなのだが、国際的には人気のある囲碁のほうにも、もう少し目を向けて欲しいものである。『ヒカルの碁』が流行った頃が懐かしいね・・・。

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