光をくれた人
★★★☆
製作:2016年 米国、豪州、NL 上映時間:133分 監督:デレク・シアンフランス
観ていてこれは原作ものだと直感したが、やはりM・L・ステッドマンの小説「海を照らす光」が原作だった。
第一次世界大戦から帰還したトムは、心の傷を癒すには絶好の孤島での臨時燈台守の仕事に就く。真面目な仕事ぶりを評価され、三ヵ月後には正規雇用として採用されることになる。そして契約のために町に戻ったときに、土地の名士の娘イザベルと出会い一目惚れされてしまう。
その後文通を重ねて、二人は結婚し孤島で暮らすことになる。イザベルはすぐに妊娠するのだが、ある嵐の日に体調に異常を覚えて、流産してしまうのである。さらに二度目の妊娠をしたときも再度流産して、子供の創れない身体になってしまうのであった。
そんなある日、島に男の死体と赤子を乗せたボートが漂流する。トムはこのことを本部に連絡しようとするのだが、この赤子は神が自分に与えたものだと思い込んでしまったイザベルは、自分たちの子供として育てたいと譲らない。はじめは拒否していたトムだったが、イザベルの気持ちが余りにも激しく抵抗できず、渋々その赤子を自分たちの子供として育てることにするのだった。
こうした流れで、前半はややミステリアスに展開してゆく。だが後半になってトムが赤子の実母と遭遇してから、真面目なトムの激しい葛藤が始まるのだ。そしてそこからがこのヒューマンドラマの本格的な幕開けとなるのである。
トムの葛藤、イザベルや実母の複雑な苦悩と悲しみの演技も見所であるが、赤子だった子も4歳に成長していて、いくら説得してもイザベルが本当の母親だと思い込んでいる姿がいじらしいのだ。
全ての罪はイザベルにある。赤子はいつまでも赤子ではなく、人間なのだと言うことを忘れてしまい、結局は三人の大人と子供一人を苦しませることになってしまうからである。だがそのイザベルの我儘を許してしまったトムにも同罪であろう。そして終盤に感動のシーンが訪れ、ラストに二度目の感動シーンが用意されているのだが、もう少し派手な演出で感動シーンを飾って欲しかったかな・・・。
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