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2017年12月 9日 (土)

本能寺ホテル

★★★☆

製作:2017年 日本 上映時間:120分 監督:鈴木雅之

 京都の路地裏にひっそりと佇む『本能寺ホテル』のエレベーターは、戦国時代の『本能寺』へのタイムトラベルの入口だった。そんな荒唐無稽なお話で、綾瀬はるかのOLと堤真一演じる織田信長の出逢いをコミカルに描いた楽しい作品である。
 
 さて『本能寺ホテル』のエレベーターで戦国時代に跳んでゆくには、織田信長が使っていた言う古い時計を起動する必要があり、逆に現代に戻ってくるためには、ホテルのロビーカウンターにある呼び鈴を鳴らさなければならない。従って自分の意志では現代に戻ることは出来ず、偶然呼び鈴が鳴らされるのを待つしかないのが難点なのであった。

 綾瀬はるか演じるOLはボーッとしていて、流れに逆らわずに生きている目的のない女性なのだが、この物語全体の雰囲気もなんとなくぼんやりしていて灰色めいている感があった。そんな訳でこの話を通して何を主張したいのかが伝わってこないのが少し残念である。
 またこうしたお話には、必ずラストのどんでん返しが用意されるはずなのに、それもほとんどなくただただ素直に終わってしまったところに脚本力の弱さを感じてしまった。

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