わたしは、ダニエル・ブレイク
★★★☆
製作:2016年 イギリス・フランス・ベルギー 上映時間:100分 監督:ケン・ローチ
妻に先立たれた頑固爺さんが主人公で、ポスターも似ていたので、てっきり本年1月頃に公開されたスウェーデン映画『幸せなひとりぼっち』と同じような作品かと思い込んでしまった。まあ主人公と若い女性や子供たちとのふれ合いなどを通じて、働けなくなった老人が社会の片隅で必死に生きようと奮闘する人間ドラマという面ではそっくりなのだが、本作はかなり暗いしユーモアを折り込む余裕もないのだ。またどこの国でも同じような公務員と制度批判が延々と続いてゆくのも、人によっては少々疲れてしまうかもしれない。
そのうえラストの展開もなんとなく予測できてしまったし、余り救いがなかったのもちょっと残念であった。もっと言えば、亡くなった妻のことや、自分が心臓病にかかった経緯なども描いたほうが、作品にもっと深味を感じられたのではないだろうか。
主演のデイヴ・ジョーンズの渋味のある名演技に支えられ、なかなか好感の持てる作品だったのであるが、もうひとつ味付けが足りなかったようで、もったいない感がスクリーンに漂っていたような気がする。
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