コラテラル
★★★★
製作:2004年 米国 上映時間:120分 監督:マイケル・マン
コラテラルとは、『巻き添え』という意味だそうです。
本作は、ロスの夜街を走るタクシーに偶然乗り合わせた冷徹な殺し屋ヴィンセント(トム・クルーズ)と、ドライバー役のマックス(ジェイミー・フォックス)の魔化不思議な関係を描いた一風変わったサスペンス映画であります。
トムが初めて演ずる殺し屋役は、ターミネーターのような無類の強さと、非情さを持ちながらも、本当に悪人なのかと疑問に感じた人も多いと思います。
それは何故2度目の殺人が終ったあとに、マックスを殺して別のタクシーに乗り移らなかったのか。その他にも何度もマックスを殺す理由と機会があったというのに・・・。
もちろん途中でマックスが殺し屋ヴィンセントに殺されてしまっては、このタイトルとは繋がらないし、この作品そのものが成り立たないのですが、なにか不自然な感じがしました。
一方お人好しで、明るく人間的なマックスは、ヴィンセントとは正反対の性格で、仕事に対しても女性に対しても、優柔不断なのであります。ところがヴィンセントの仕事(5人の殺人)に引き回されて『巻き添え』を食らっているうちに、だんだんと強い男に変貌してゆくのが面白い。
僕にはヴィンセントが、頼りないマックスをたくましくするために、未来か宇宙からやってきたターミネーターか、神(悪魔)のような気がしました。そしてロスの夜景と高速道路を走るタクシーの美しさと不気味さ、そしてノリの良い音楽が、心に染み込みました。
ラストについては、話が見え過ぎるとの批判が多いのですが、ロスの深夜中、殺し屋にどつきまわされて、心身ともにボロボロの善良なマックスに、あれぐらいの癒しを与えても良いのではないでしょうか。
そうでもしないと、この作品はどうにも救いのないドロドロな暗い映画で終ってしまいますよ。
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