バケモノの子
★★★☆
製作:2015年日本 上映時間:118分 監督:細田守
人間界とバケモノ界の境界線が渋谷の街中にある。そこで偶然バケモノの異端児である「熊徹」と9歳の少年「蓮」が遭遇する。その後警官に追いかけられバケモノ界に迷い込んだ蓮は、熊徹と再会し彼の弟子としてバケモノ界で修行することになる。
なんとなくストーリー展開が「千と千尋の神隠し」と似通っている気がする。どちらも人間の子供が神に近い怪しい存在が往む異世界に迷い込み、そこで生活しながら異世界の存在と交流を深めて成長していくという奇妙な話だからである。
ただ「千と千尋の神隠し」は異世界での話が中心だったが、本作では8年後に17歳に成長した蓮が人間界に戻り、楓という女子高生と知り合うところから、バケモノ界と人間界を行ったり来たりするようになる。また楓が登場することにより、急に明るい雰囲気になり物語も急展開してゆく。
蓮と熊徹は師弟の関係ながら、どちらも師匠であり弟子でもあり、顔を合わせれば罵り合う関係が続いていたが、お互いに父子のような熱い感情を胸に秘めているのだ。そして人間界の実父との8年ぶりの涙の再会、楓との青く淡い恋心の芽生え、などなど感動させられる要素もたくさん準備されている。
なかなか見どころの多い秀作アニメであるが、「千と千尋の神隠し」の二番煎じ的な世界観と、絵にやや雑な雰囲気を感じてしまったところがちょっぴり残念であった。
しかしながら、この作品の最大の魅力はバケモノ・熊徹のキャラに負うところが実に大きい。口が悪く喧嘩っ早く、本当は心優しいのだが素直になれず、身勝手で乱暴で小学生並みの行動パターンを持つキャラなのだから・・・。それにしても、この豪快な熊徹の声を見事に演じきった「役所広司」には、さすがベテラン俳優と盛大な拍手を送りたくなってしまった。
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