海賊とよばれた男
★★★★
製作:2016年 日本 上映時間:145分 監督:山崎貴
原作は第10回本屋大賞を受賞した百田尚樹の同名小説である。時代背景は明治から昭和に亘る。数々の困難を乗り越え、石油事業に尽力したある男の生きざまを描いている。さらには我が国の石油産業の生業や、イランが親日となった理由などにも言及している経済小説とも言えるだろう。
その男・国岡鐡造は、日本人としての誇りと部下との絆を大切にし、世界市場を牛耳るメジャーを相手に死力をつくして戦った。まさに男の中の男の物語なのだ。
なんと主人公・国岡鐡造のモデルとなったのは、出光興産の創業者である出光佐三だと言われている。それを見事に演じたのは岡田准一であるが、一作品ごとに演技派として着実に成長している感があった。
また回想の中でのチョイ役ではあったが、国岡鐡造の妻を演じた綾瀬はるかの存在感もなかなかである。そのほか、小林薫、國村隼、堤真一、光石研、吉岡秀隆などの個性派がしっかりと脇を固めていた。
流石に『三丁目の夕日』を手掛けた山崎監督の創るVFXは、素晴らしいの一語に尽きる。これこそまさに邦画として、世界にも誇れる特撮映像だと言い切っても良いかもしれない。昭和時代の懐かしさが甦る美しい映像であるが、主人公の老け顔メーキャップもなかなか緻密であった。
また約2時間半の長丁場ではあったが、飽きの来ないよく練り込まれた脚本だと感じた。今年の最後を飾るに相応しい映画だったと言えよう。
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