« 時間離脱者 | トップページ | キッド »

2016年12月21日 (水)

海賊とよばれた男

★★★★

製作:2016年 日本 上映時間:145分 監督:山崎貴

Kaizoku_2
 原作は第10回本屋大賞を受賞した百田尚樹の同名小説である。時代背景は明治から昭和に亘る。数々の困難を乗り越え、石油事業に尽力したある男の生きざまを描いている。さらには我が国の石油産業の生業や、イランが親日となった理由などにも言及している経済小説とも言えるだろう。

 その男・国岡鐡造は、日本人としての誇りと部下との絆を大切にし、世界市場を牛耳るメジャーを相手に死力をつくして戦った。まさに男の中の男の物語なのだ。
 なんと主人公・国岡鐡造のモデルとなったのは、出光興産の創業者である出光佐三だと言われている。それを見事に演じたのは岡田准一であるが、一作品ごとに演技派として着実に成長している感があった。
 また回想の中でのチョイ役ではあったが、国岡鐡造の妻を演じた綾瀬はるかの存在感もなかなかである。そのほか、小林薫、國村隼、堤真一、光石研、吉岡秀隆などの個性派がしっかりと脇を固めていた。

 流石に『三丁目の夕日』を手掛けた山崎監督の創るVFXは、素晴らしいの一語に尽きる。これこそまさに邦画として、世界にも誇れる特撮映像だと言い切っても良いかもしれない。昭和時代の懐かしさが甦る美しい映像であるが、主人公の老け顔メーキャップもなかなか緻密であった。
 また約2時間半の長丁場ではあったが、飽きの来ないよく練り込まれた脚本だと感じた。今年の最後を飾るに相応しい映画だったと言えよう。

下記のバナーをクリックするとこの記事の人気度を確認できます↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

| |

« 時間離脱者 | トップページ | キッド »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 海賊とよばれた男:

» 『海賊とよばれた男』 [京の昼寝~♪]
□オフィシャルサイト 「海賊とよばれた男」□監督・脚本 山崎 貴□原作 百田尚樹□キャスト 岡田准一、小林 薫、吉岡秀隆、染谷将太、鈴木亮平、野間口 徹       光石 研、綾瀬はるか、堤 真一、近藤正臣、國村 隼■鑑賞日 12月11日(日)■劇 場 TOH...... [続きを読む]

受信: 2016年12月21日 (水) 17時46分

» 海賊とよばれた男 ★★★★ [パピとママ映画のblog]
百田尚樹の一大ベストセラーを「永遠の0」に続いて山崎貴監督、岡田准一主演で映画化した大作ドラマ。若くして石油業に乗り出し、欧米石油メジャーに果敢に立ち向かって激動の時代を駆け抜けた男の一代記を吉岡秀隆、染谷将太、鈴木亮平、堤真一、綾瀬はるか、小林薫をは...... [続きを読む]

受信: 2016年12月22日 (木) 14時27分

» 「海賊とよばれた男」苦境に立った先にみた海賊とよばれた男の決断力と挑戦は日本の戦後復興の道を切り開いた [オールマイティにコメンテート]
「海賊とよばれた男」は百田尚樹の小説で出光興産創業者の出光佐三をモデルにした作品で、戦後石油を求めて世界と戦った男がここまで戦ってきた生き様を描いたストーリーである。 ... [続きを読む]

受信: 2016年12月25日 (日) 23時51分

» 海賊とよばれた男 完成披露試写会 [風に吹かれて]
士魂商才 公式サイト http://kaizoku-movie.jp12月10日公開 原作: 海賊とよばれた男 (百田尚樹著/講談社文庫)監督: 山崎貴  「ALWAYS 三丁目の夕日」 「永遠の0」 [続きを読む]

受信: 2016年12月27日 (火) 23時01分

» <「海賊とよばれた男」 試写会> [夢色]
完成披露試写会ではちょっと斜めからの映像だったのが見辛かったので、今回は正面から観てきました(笑)いつもの試写会よりも、男性たちが多かったよ!会社員とか、OBくらいの年齢のおじさまが、おじ様同士とか、制服着た娘さんと父子で来てたり、んで、会社の人に挨拶してたり(笑)男性にも期待度が高い映画なんだなって思いました。ストーリーの流れとしては、現在の年配者となった鐵造がメインで、回想という形で若かりし頃の映像が入ってくるから、分かりやすかった。冒頭の空襲シーン、さすがにCGだなって分かる映像だったけど、焼... [続きを読む]

受信: 2017年3月24日 (金) 14時23分

« 時間離脱者 | トップページ | キッド »