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2016年11月 5日 (土)

エイリアン

★★★★☆

製作:1979年 米国 上映時間:117分 監督:リドリー・スコット

 『エイリアン』という映画を初めて観たのは今から約37年前、新宿歌舞伎町のど真ん中にあった巨大映画館『新宿プラザ劇場』であった。当時は陸の孤島と呼ばれていた三郷団地に住んでおり、新松戸発の武蔵野線・最終電車は午後10時20分という異例の早さだった。だからいつも酒を飲みながらも、常に腕時計が気になって落ち着かなかった。
 その日は珍しく麻雀に誘われて、当然だが武蔵野線の最終電車に乗る時刻をとっくに過ぎてしまった。こうなってはもう家に帰る気がしない。それで新宿へ出て立ち飲みをしたあと、終夜営業している歌舞伎町の映画街に向かったのである。数件ある映画館の看板の中で、特に興味を引かれたのが『エイリアン』だった。

 まだ上映中なので、廊下で待っていたのだが、寒さと眠気に襲われたため館内に入ることにした。するとスクリーンの中では、ラストシーンの宇宙船爆破シーンの真最中。けたたましいサイレンの音が響き渡り、女性(リプリー)が慌ただしく宇宙船の中を走り回っている。
 おっととと、ラストシーンを観てしまったら面白さが半減してしまうではないか。そう考えた私は、目をつぶってじっと映画が終わるのを待つことにした。ところがなかなか映画は終わらない、それどころか相変わらず喧しいサイレンの音が鳴り続いているではないか。
 時々薄目がちにスクリーンを観ようとしては我慢して目を閉じる、という仕草の繰り返しが続く。幸い英語のため何が起こっているのか良く分からない。実はこのラスト前の約15分間がこの映画の最大ハイライトだったのである。
 このような形で初めて『エイリアン』という映画に遭遇したのだが、もちろん休憩のあとの回で始めからゆっくりと観ることが出来た。そして次の回が終わるころには、ついに一番電車が走り始める時間になっていたのである。

 まさに『エイリアン』こそ、当時私が求めていた映画のエッセンスが溢れていた。まず大好きなSFとホラーと怪獣の融合であること、そしてあのH・R・ギーガーのおどろおどろしくも美しいデザインにも心を奪われてしまった。さらにはラストシーンでの、若きシガニーウィーバーのエロス漂う下着姿も実に印象的であった。
 ただ現在見直してみると、宇宙船の外観は素晴らしいのだが、コンピューターのディスプレイがブラウン管仕様で、機械のスイッチ類もレバーであること、また宇宙船内での喫煙描写などが、西暦2122年の設定としては古過ぎて違和感を禁じ得ない。さらにはあれだけ精巧なロボットを創れるなら、なぜ危険な仕事をロボットに任せないのかという疑問もつきまとう。

 まあそれはそれとして、この映画を観たときの新鮮な驚きとある種の凄まじい感動は、10年に1度くらいしか味わえないことも間違いない事実であろう。と言うことで、今更かもしれないが、これまでに上映された正規の「エイリアンシリーズ全四作のレヴュー」を一作ずつ書き連ねてゆきたいと考えている。

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