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2016年9月19日 (月)

あん

★★★★

製作:2015年 日本 上映時間:113分 監督:河瀬直美

タイトルの『あん』とは何だろうか、と思ったら素直に『あんこ』の『あん』であった。そして樹木希林演ずるところの主人公・徳江が『つぶあん』創りの名人という設定なのである。

 刑務所から出所し、どら焼き屋の雇われ店長となった千太郎(永瀬正敏)の店に、謎の老女・徳江がやって来て「雇用してくれ」と言う。はじめは拒んでいた千太郎だったが、彼女が持ってきた自作の『あん』が余りにも美味しかったため、『あん創り』専門と言うことで雇用することにする。
 その美味しいあんのため、店は開店前から行列が出来るほど大繁盛。ところが店のオーナーは渋い顔、直ちに徳江をクビにしろと、千太郎に命令する。その理由は、かつて徳江がハンセン病を患っていたことが判明したからである。

 見どころは、小豆を煮てあんこを創ったり、どら焼きの皮を焼くシーンである。普通の人には何でもないシーンかもしれないが、子供の頃に実家が和菓子屋だったせいか、和菓子創りの道具や工程が、懐かしくてたまらなかった。
 それと出演者が少ない中での、樹木希林と永瀬正敏の淡々とした渋い演技も、まさに老舗のどら焼きのような味がした。ただひとつだけ文句を言えば、彼等の声が低いせいか聞き取り難かったことであろう。
 
 河瀬直美監督は、数々の賞をカンヌで獲得し海外で評価の高い監督なのだが、私が彼女の作品を観たのは、本作が初めてである。だからあまり生意気な評価は出来ないのだが、本作に限って言えばハンセン病に対する偏見にしても、老女の孤独な悲哀にしても、無理矢理観客に訴えるのではなく、それとなく自然に描いているところが実によかった。もう少し、彼女の別の作品も鑑賞してみようかな・・・。

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» あん  ★★★★ [パピとママ映画のblog]
『殯(もがり)の森』などの河瀬直美が樹木希林を主演に迎え、元ハンセン病患者の老女が尊厳を失わず生きようとする姿を丁寧に紡ぐ人間ドラマ。樹木が演じるおいしい粒あんを作る謎多き女性と、どら焼き店の店主や店を訪れる女子中学生の人間模様が描かれる。原作は、詩人...... [続きを読む]

受信: 2016年9月19日 (月) 13時23分

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