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2016年8月の記事

2016年8月29日 (月)

図書館戦争 THE LAST MISSION

★★★

製作:2015年日本 上映時間:120分 監督:佐藤信介

 『図書館戦争』の予備知識が全くゼロで、かつ本作が続編であることも知らないいまま、ただ評価が高いということだけでレンタルしてしまった。当然何が何だかさっぱり判らないまま始まり、ドンパチの連続だけで終わってしまった気がする。
 少なくとも続編なのだから、さわりの説明位あってもいいのに、それもないのだからさっぱり判らないのは当然である。まあよく調べないでレンタルした自分の責任だから仕方ないが、遡って第一部を観てみようと言う気持ちも湧かない。

 あとで調べて分かったのだが、原作は有川浩の小説で、一種のパラレルワールドを描いたSF小説なのだと言う。そういう意味ではなんとなく『リアル鬼ごっこ』と共通した世界観が漂っているようだ。
 もちろん原作の小説をはじめマンガ、テレビアニメ、劇場アニメも観ていない。それに申し訳ないのだが、本作では内容よりも、主演の榮倉奈々の背の高さと、岡田准一の背の低さばかりが目立って仕方なかった。つまらないことを言ってごめんなさい・・・。

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2016年8月24日 (水)

時をつなぐおもちゃの犬

著者:マイケル・モーバーゴ

 図書館で偶然この本を見つけ、そのタイトルから、てっきりタイムスリップものかと勘違いし、中味もよく見ずに喜び勇んで借りてしまった。時をつなぐという意味は、ストーリーの紡ぎ方が「お母さんが子供の頃」、「私が子供の頃」、「私が大人になった頃」の三つの時代に分類しているからである。そしてその時代の全てを繋いでいるのが木製の『おもちゃの犬』なのだ。

 本書はジュニア向けなので、字が大きく挿絵も沢山描かれている。さらに142頁という薄い製本である。従って小一時間もあれば、簡単に読破出来てしまう。とても読み易い本だ。
 主人公はイギリスの農場に住む少女チャーリーだが、おもちゃの犬の持ち主はその少女の母である。さらに物語の中では、戦争の悲劇と友情と奇跡、それに加えてサッカーのワールドカップについても触れている。切ないがとても心温まるお話に、思わず熱い涙を落してしまった。

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2016年8月21日 (日)

orange-オレンジ-

★★★☆

製作:2015年日本 上映時間:139分 監督:橋本光二郎]

 原作は高野苺の少女コミックで、美しい風景の松本市を舞台にした学園SFラブファンタジーである。主演はなんとNHKの朝ドラ『まれ』と同様、山崎賢人と土屋太鳳の『けんたお』コンビなのだ。
 さてストーリーのほうは、10年後の自分から、高校2年生の高宮菜穂宛に手紙が届くところからはじまる。そしてそこには、間もなく東京から転校してくる成瀬翔を好きになってしまうこと、そしてその翔は1年後に死んでしまうことが書かれていたのである。
 はじめは誰かのいたずらではないかと思っていた菜穂だが、手紙に書いてあることが全て実現してしまうため、手紙の内容を信じるようになる。そして翔の死を防ぐため、仲間たちにも協力してもらいながら、翔の運命を変えるべく行動を次々に実行するだった。

 映像を観ていても、まさにこれぞ少女マンガという雰囲気がプンプン匂ってくる清純ラブストーリーである。従って軸足は常に恋愛であり、タイムトラベル理論にしても、タイムパラドックスとパラレルワールドのさわりをチラつかせただけに過ぎない。
 また未来からの手紙がどうして届いたのかについても、はっきりとした説明がないまま終わってしまった。それにこの種の話によくあるどんでん返しや洒落たオチもなく、ふんわりとしたままエンドロールを迎えてしまったのも、なんとなく物足りない気分である。
 まあ随所で泣かされるシーンもあり、そこそこ楽しめる作品なのだが、あの名作『いま、会いにゆきます』には遠く及ばないことも否めないだろう。

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2016年8月17日 (水)

シング・ストリート

★★★★
製作:2015年 アイルランド英国・米国 上映時間:106分 監督:ジョン・カーニー

Sing
  『ONCE ダブリンの街角で』、『はじまりのうた』に続くジョン・カーニー監督の三部作であり、同監督の半自伝的な青春ドラマでもある。
 主人公のコナーは、両親が離婚寸前で、資金難から荒れた中学に無理矢理転向させられる。そこでいじめに遭遇し、暗くけだるい毎日を送っていたが、ある日街角で見かけた派手な美少女に一目惚れ。思わず、バンドをやっているので、PVに出演しないかと彼女に話しかけたことがきっかけとなり、急遽バンドメンバー探しに奔走することになる。

 舞台は80年代のダブリンであるが、ここはほとんど何もない町である。だが海の彼方に見えるロンドンに渡れば、何でもあるのだ。特にロック系の音楽に関しては、誰もが憧れる聖地である。しかし少年達には、その海を越えるための旅費さえないというジレンマがあった。
 
 実はコナーが音楽の才能を発揮できたのは、音楽好きの兄のお蔭である。だから兄が歩んだ道をなぞることで、兄が成し得なかった音楽の道に容易く没頭できた。そんな兄を尊敬するコナーであるが、そんな弟を見てある種のジェラシーと苛立ちを隠しきれない兄の葛藤も見逃せない。

 この映画のバックには、ビートルズやバック・トゥ・ザ・フューチャーへのオマージュ風味が漂っていてなかなか懐かしい。だが何と言っても、一番の見どころは個性的な少年たちと、乗りの良いロックミュージックの数々ではないだろうか。

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2016年8月12日 (金)

マイ・インターン

★★★★

製作:2015年 米国 上映時間:121分 監督:ナンシー・マイヤーズ

 上映される前からなんとなく気になっていた作品であったが、残念ながら劇場で鑑賞する機会を失っていた。だがいつの間にかDVDが製作されており、やっとレンタルで観ることが叶ったという訳である。

 アン・ハサウェイが若き女社長を演じ、そこに定年を過ぎた70歳のロバート・デ・ニーロが見習社員として入社してくる。という設定だけでもわくわくしてしまう。そして映画を観はじめて5分も経過しないうちに、これは良さそうな作品だと直感してしまった。
 まさしく直感通り面白い作品だったのだが、空き巣の真似事をしたシーンは不要で、デ・ニーロにはもっとビジネス面で活躍して欲しかったね。またマッサージ師とのラブシーンをもう少し挿入して欲しかった気もする。

 まあ若干の不満もあったが、役柄に溶け込むようなアンの演技とデ・ニーロのにこやかな表情がとてもよくブレンドされて、とても楽しい作品に仕上がっていたと思う。
 さて現実の高齢者には、腰が低く知性と優しさを備える味わい深い老人と、頑固で自己中心的でマナーの悪い老人の双方が存在している。実際には難しいかもしれないが、出来れば私も、デ・ニーロが演じたベンのような、人柄の良い尊敬される高齢者を目指したいと思った。

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2016年8月 5日 (金)

シン・ゴジラ

★★★★

製作:2016年日本 上映時間:120分 監督:庵野秀明

Shingodzira
 シン・ゴジラのシンとは、新であり、真であり、神でもあるという。まさにそのタイトル通りの映画であった。またゴジラがまるで『エヴァンゲリオン』の使途のように見えたのも、庵野秀明作品の証であろうか。
 ただストーリー的にはあまり面白くない。と言うより全くつまらない。ただ政治家や官僚たちが、早口でまくしたて会議を重ねるシーンばかりだからだ。そして人間の主役も政治家たちであり、会話のある一般庶民は全く登場しないのである。もうこれは怪獣映画と言うより、大災害映画といったほうがよいだろう。

 だからもしストーリーだけなら★★程度が妥当なのだが、邦画としてはハリウッド並みと、大喝采しても良いほど破格の特撮技術に驚嘆してしまったのは決して私だけではないはずである。またゴジラの進化に伴う恐怖感溢れる造型と、口からだけではなく体中から発する放射線のような新しい攻撃手法にも感心してしまった。
 つまり従来通り、どんな兵器を使っても死なないゴジラでは、生物学上の説明がつかない。だから本作では、米軍の最新兵器の攻撃を受けて大出血する訳である。
 ただそのまま死んでしまったら、ゴジラとして神格化されてきた強さが無に帰してしまう。その矛盾を調整するためには、米軍の最新兵器を受ける前に、それを簡単に破壊するしかないのだが、従来通りの口からの火炎だけでは防ぎきれない。従って尻尾や背びれからも飛び道具が使えるようにしたのであろう。
 これではまるでキングギドラではないか!とケチを付けたくなる人もいるかもしれない。だがゴジラ映画が生まれてから既に60年以上経過し、人間側の兵器も圧倒的に進化しているのだ。またある程度論理的に辻褄が合わないと、大人たちを観客対象にすることは出来ないだろう。本作はあくまでも、『お子様ランチ仕様』ではないのだ。
 だから従来のゴジラファンたちも、いつまでも前作仕様に拘らず、もう少し柔軟に解釈してあげようではないか。もっともその言い訳として、タイトルを『ゴジラ』ではなく『シン・ゴジラ』としたのだから・・・。

 また従来のゴジラ映画では、自衛隊の兵器はまるで蚊トンボやプラモデルのように、根こそぎいとも簡単に破壊されて、全く存在価値を認められていなかった。ところが本作では、一度は歯が立たなかったものの、二度目には別の方法で大活躍することになる。
 さらには経済大国・日本らしく、新幹線・山手線・建設用の車両・高層ビルなどを兵器替わりに使用するという発想も面白かった。いずれにせよ従来から私が提案していた通り、『ゴジラ』を現実的な大災害映画として創り上げてくれた庵野監督には共感を覚えざるを得ない。
 それがこの作品に★★★★を与えた最大理由かもしれない。だが、やはり何と言っても『ゴジラ』映画は、本作も含めどれもこれも、あの時代に劇場で観た初回作を超えることは出来ないのだ。例え特撮技術は陳腐であっても、初体験という超越した驚愕と、戦後と言う時代背景には絶対に勝てないからである。

◎参考までに過去に掲載したゴジラ関連の記事は下記の通り
・ゴジラVSキングギドラ
・GODZILLA ゴジラ
・ゴジラへの熱き思い
・ゴジラ映画は復活するか

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2016年8月 1日 (月)

クリード

★★★★

製作:2015年 米国 上映時間:133分 監督:ライアン・クーグラー

 あのボクシング映画『ロッキー』のスピンオフ作品である。だが今回の主役はロッキーのシルヴェスター・スタローンではなく、かつてライバルであったアポロ・クリードの息子アドニスを演じたマイケル・B・ジョーダンなのだ。
 年老いたロッキーは、彼のトレーナー役として登場するのだが、なんとなく元気がない。シルヴェスター・スタローンも70歳、元気がなくて当然だが、なんだか心配になってしまう。
 
 アドニス・ジョンソンは、あのアポロ・クリードの息子なのだが、愛人との間に生まれた子であり、彼が生まれる前にアポロはリング上でこの世を去ってしまった。さらに幼い頃に実母も死亡し、乱暴者で里親や施設を転々としていた。
 そんなある日、アポロの本妻メアリー・アンが施設を訪れて彼を引き取ることになる。その後アドニスは裕福な生活を送りながら、ビジネスマンとしても有能さを発揮していたが、同時にメキシコの暗黒ボクシングでも勝ち続けていた。
 さらには父アポロと同じプロボクサーを目指し、仕事を辞め家も飛び出して安定した生活を切り捨ててしまうのである。そして、フィラデルフィアへと向かい、そこで余生を送っていたロッキーを訪ね、トレーナーになってほしいと頼み込むのだった。

 老いたロッキーに代わって、若いアドニスがロッキー精神を発揮する激しいボクシングシーンは、かつてのロッキー同様に熱くなるし、技術的にはロッキー以上かもしれない。ロッキーという物語的にも、現実のロッキー俳優としても後継者が誕生したと喜んでもいいだろう。
 だがなにか物足りないのだ。あのロッキーのテーマソングがぴたりとはまってこない。よっしゃあ!!と気合がはいらない。そしてあのラストの階段を上るシーンもかなり痛々しい。さらばロッキー、さらばスタローン、さらば青春の日々よ。

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