テラフォーマーズ
★★★
製作:2016年日本 上映時間:108分 監督:三池崇史
原作はまたまたコミックである。ここ最近の邦画は、大半が人気コミックを原作にしている。やはり、既にコミックでヒットを実証済だし宣伝効率も高いため、こうした傾向に走ってしまうのかもしれない。本作もコミックが原作らしいが、私自身はまだこのコミックは未読である。従って原作に惹かれてこのタイトルを選んだわけではない。単にあの『エイリアン』のようなホラーチックなSFが観たかっただけである。
さすが人気コミック発で、ストーリーはなかなか興味深い。近未来のお話である。地球で猛烈な人口増加が続き、人類は火星への移住を計画する。そしてまず火星の環境を地球に近づけるため、コケと原始時代から地球に生息し、環境変化に強いゴキブリを火星へと送り込んだのである。さらにその500年後、移住計画の最終段階として、今度はそのゴキブリを駆除するため、個性的な15人の隊員が火星に派遣される。ところがなんとゴキブリたちは、強力なゴキブリマンに進化していたのだった。そして彼等こそが、テラフォーマーと呼ばれていた新生物だったのである。
そのゴキブリマンの造形や動作はCGで描かれており、なかなか見応えがありスピード感もあった。さすがワーナーが配給しただけあり、邦画と言えどもVFXの出来栄えはまずまずかな。と思ったのもつかの間、隊員たちが昆虫人間に変身した途端に、かなりの失望感を抱かざるを得なかった。
なんと変身後の姿は、TVの仮面ライダーに登場する怪人たちの着ぐるみそのものだった。また、ゴキブリマンとの戦闘もプロレスゴッコに終始するばかりなのだ。
なぜ変身後の怪人を、ゴキブリマンと同様にCGで描き、もっとド派手な戦闘シーンを創出できなかったのだろうか。ストーリーとゴキブリマンの出来が良かっただけに、この状況は非常に残念である。
たぶんネットでの評価が異常に低いのも、きっとこのせいかもしれないと感じてしまった。またラストシーンも単調で全く捻りがない。とかく詰めが甘いのが、邦画のSF映画の特徴である。悔しいが世界的な水準に到達するのは、まだまだ時間がかかりそうだね。
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