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2016年2月の記事

2016年2月26日 (金)

ウォーターボーイズ

★★★☆

製作:2001年日本 上映時間:91分 監督:矢口史靖

 

  同じ矢口史靖監督の『スィングガールズ』のほうを先に観てしまったのだが、音楽とシンクロの違いを除くと、ストーリー展開はほとんど同じであった。この映画は前半の退屈さと、馬鹿げたギャグなど、つっこみ処の多い作品なのだが、可愛いヒロイン平山綾が登場する頃からだんだん面白くなってくる。

 ただいずれにしても、作り方が大雑把で、ラストのシンクロシーンのためにだけある映画と言っても過言ではないだろう。そうした手法は次回作『スィングガールズ』でも踏襲されているのだが、次回作のほうが作品としての完成度が高いと思った。さしあたってこの『ウォーターボーイズ』は、『スィングガールズ』の予行演習というところだろうか。

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2016年2月22日 (月)

婚期

★★★★ 

製作:1961年 日本 上映時間:98分 監督:吉村公三郎

 すでに半世紀以上前に製作された作品だが、全く陳腐化しておらず、現代でもそのまま通用しそうなコメディである。ただ29歳でオールドミスというのは、晩婚化している現代ではかなり厳し過ぎるけどね。
 またキャストたちも、優柔不断な夫を演じた船越英二をはじめとして、個性的な三姉妹を演じた若尾文子、野添ひとみ、高峰三枝子は、まさにピッタリカンカンの役どころだった。ただ妻役の京マチ子だけは、ちょっと違うような気がしたのは私だけであろうか。

 さてストーリー仕立ては、婚期が過ぎつつある小姑と同居している兄嫁との確執に、夫の浮気を絡めたコメディタッチのメロドラマ風味なのだが、これが意外と面白いのである。そのわけは、この作品が単純なホームドラマではなく、ピリリと辛みの沁みる皮肉なセリフや行動が多いこと。ことに労働法を隠し持つ「ばあや」北林谷栄の毒舌たっぷりの怪演は圧巻であった。
 ただラストがあっけなく収束してしまったことだけが残念でたまらない、まるで編集でフィルムをバッサリと切ってしまったような終わり方なのである。それともこうした締め方がこの当時の風潮だったのだろうか。

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2016年2月18日 (木)

マイナスゼロ

著者:広瀬正

 オールドジャズファンなら記憶の彼方に残っているかもしれないが、著者は『広瀬正とスカイトーンズ』のリーダーであり、テナーサックス奏者として鳴らしたことがあるという。残念なことに43才の若さで他界しているが、存命中は『マイナスゼロ』、『ツィス』、『エロス』と連続三回も直木賞候補にノミネートされている。
 また著者はタイムマシンに異常な執着心を持っており、故人となった彼の棺には「タイムマシン搭乗者 広瀬正」と書かれた紙が貼られていたという。

 さて『マイナスゼロ』の主人公は、タイムマシンに乗って、現在(昭和38年)から昭和7年へタイムトラベルするのだが、登場人物や出来事については、タイムパラドックスを回避すべく、用意周到でかつ綿密に伏線が準備されている。そして始めから終わりまで、息もつかせぬスピーディー感のある面白いストーリー構成。
 さらに全編に趣味の良いパロディー風味が漂い、ラストにはなんとどんでん返しが3度も続くのだ。またその全ての事象が寸分の狂いもなく、驚くほど緻密かつ完璧に収束されてしまうのである。
 
 とにかく唸るほど見事な職人芸である。この安心できる爽快感が、最高のカタルシスへと導いてゆくのだ。まさに本作こそ、和製タイムトラベル小説の金字塔と断言しても許されるだろう。
 また本作は、時間テーマSFなのであるが、丹念に描写された古き良き時代の東京風物詩や、ミステリー風の謎解きもブレンドされており、余りSFに馴染みのない読者にも口当たりの良い印象を与えるものと確信する。とにかく呆れるほど凄い小説なのである。

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2016年2月15日 (月)

オールド・ボーイ

★★★★

 過去の韓国映画は大きく3つに分類されていたような気がする。『ラブコメ』、『暴力・戦争』、『サスペンス・ホラー』である。
 ところが近年は、この3つのジャンルを全て含み、シリアスで難解な作品が多くなってきた。ことに「キム・ギドク」監督の『魚になった女』、『悪い男』などがその代表であるが、この『オールド・ボーイ』もその流れを汲んでいるような気がするのである。

 ストーリーのほうは、理由もわからぬまま15年間も『監禁』され、愛する妻子殺しの罪をきせられた男の復讐劇なのだが、重大なのは復讐よりも『監禁された理由』のほうなのだろうか。かなり長い話なのだが、テンポが早くタランティーノ風の味付けがするので、全く飽きることなくグイグイとスクリーンに引き込まれてしまうのである。

 そしてラストで解明される『監禁された理由』は、かなりショッキングで、観ているほうも、へたりこんでしまった。予告編でも注意書きがあったのだが、この衝撃的ラストシーンについては絶対に『他言無用』で願いたい。

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2016年2月12日 (金)

ジパング

著者:かわぐちかいじ

 2002年に第26回講談社漫画賞一般部門を受賞した戦記マンガである。と言っても、単なる戦記物ではなく、自衛隊のイージス艦が隊員を乗せたまま、第二次世界大戦の真最中である1942年にタイムスリップしてしまうところから始まるのだ。
 レーダーやミサイルという現代兵器を搭載しているイージス艦にしてみれば、当時の米軍戦艦や戦闘機など物の数ではない。ところが自衛隊員たちには、自衛のため以外の戦闘はしてはいけなという戒律が沁み込んでいるため、積極的な攻撃は全く出来ないのであった。

 また自衛隊員に救助され、歴史のからくりを覗いてしまった帝国海軍の草加拓海少佐は、原爆による日本の敗戦を知ってしまう。だが彼は歴史をねじ曲げても大日本帝国を守り、新しいジパングを目指すことを決意する。そして米国より先に原爆を創り上げ、それを戦艦大和に乗せて米国軍へ向かうのであった。
 だがそれを阻止するのは米軍ではなく、未来から来た自衛隊員という皮肉。その結果として歴史は大きく捻じ曲げられることはなかったのだが、それと引き換えのように、たった一人の隊員だけを残し、全ての自衛隊員は死亡して、歴史から抹殺されることになってしまうのである。

 なかなか興味深いストーリーであり、歴史上の人物も数多く登場するので大いに勉強になるのも嬉しい。従って全43巻という大長編にも拘らず、あっという間に読破してしまった。
 だが何となく物足りない。自衛隊員が余りにも保守的過ぎて、ほとんど米軍を攻撃しないどころか、歴史を守るために逆に米軍を守るという結果になるのが歯がゆいのだ。

 どうせマンガなのだからと言っては失礼だが、この際歴史なんぞどうでもいいじゃないの。いずれにせよタイムスリップしたこと自体が荒唐無稽なのだから、米軍を完璧に叩き潰し日本軍を勝利に導いてくれたほうが溜飲が下がるというものだ。
 そして変貌してしまった未来、つまり歴史に存在しない『ジパング』の姿を紹介し、パラドックスで捻じりながら締めくくって欲しかった、という気分で一杯なのである。まあ43巻の大作なので仕方がないものの、ちょっと真面目過ぎたのか、或は気取り過ぎたのではないだろうか。

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2016年2月 6日 (土)

滝を見にいく

★★★☆
製作:2014年 日本 上映時間:88分 監督:沖田修一

 おばちゃん達7人が温泉付き紅葉ツアーに参加するのだが、素人同然の添乗員とはぐれて遭難状態となってしまう。そして蛇や熊の出没する山中で、野宿する羽目になる。もちろん助かるのであるが、その間に7人の個性がぶつかり合ったり発揮されたりする様子を描いている。

 舞台は山の中だけで、登場人物は7人のおばちゃんプラス3人の計10人のみ。まるで素人の映画同好会が撮ったような低予算で地味な映画であった。ただそれにしては、飽きないしそれなりに楽しめたのは監督の力量なのだろうか。
 とは言っても、淡々とし過ぎているので、もう少しストーリーに起伏が欲しかったし、予想通りのエンディングもやや味気なかった。またDVDで見たから良いようなものだが、映画館で1800円も払ってまで見る気にはならないだろう。

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2016年2月 2日 (火)

モンスター 変身する美女

★★★

製作:2014年 米国 上映時間:109分 監督:ジャスティン・ベンソン アーロン・ムーアヘッド

 ジャンルはホラー・ロマンスと言うことになっている。だがどうもホラーと言い切って良いのか疑問である。2000年も生きているという美女が、大王イカのような気味の悪い生物に変身するので、それを指してモンスターとかホラーと決め付けているのだろう。
 ただこの作品は、新人の若手監督二人で創ったもので、モンスターを利用して前衛的な表現を試みた作品のような気がする。いわばフランツ・カフカの名作『変身』で、主人公がある朝目覚めると、自分が巨大な毒虫に変わっていた、という件と似ているからである。

 またそのことは原題の『SPRING』からも、それとなく感じられる。とするとこのB級ホラーのような邦題はかなり見当違いなタイトルではないだろうか。
 まあそれはそれとして、序盤はロード・ムービー、中盤はクリチャーもの、そして終盤は究極の純愛という、奇妙でちぐはぐな展開は余りいただけない。それに手ブレカメラ風の安っぽい映像も個人的には嫌いである。
 では駄作かといえばそうでもない。ただ観る人によって好き嫌いがはっきりと分かれそうだし、評価のし難い作品だと言えるだろう。
 

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