6才のボクが、大人になるまで。
★★★★
製作:2014年 米国 上映時間:165分 監督:リチャード・リンクレイター
6歳の少年が大学生になるまでの12年間の軌跡を描いたホームドラマである。それだけならよくある作品かもしれない。ところがこの映画は、主要な登場人物を同じ俳優が12年間を通じて演じているのだ。まさに米国版『北の国から』である。
なぜ6歳から始まるのかというと、メイソン少年が6歳の時に両親が離婚したからである。その後母親は何度も離婚と再婚を繰り返し、その都度メイソンと姉のサマンサは、引越しと転校の憂き目にあいそれなりに苦労を重ねてきた。それでも時々訪ねてくる明るく優しい実父に励まされて成長してゆくのである。まさに現代のアメリカそのものを、的確に描写した作品と言えよう。
それにしても、12年間に亘り同じ俳優で映画を撮り続けるというのは並大抵の覚悟では出来ないだろう。また派手な展開もないのに3時間弱という長時間、退屈せずに観ることが出来た。これは「時の経過」を自然に描いた監督の才覚かもしれない。その証として、本作品は数々の映画賞を受賞しているのである。
さらには両親役を演じたイーサン・ホークとパトリシア・アークエットの対照的だが、味わい深い演技と存在感の貢献度も絶大だったと思う。そのご褒美でもないだろうが、12年間に亘り母親役を演じてきたパトリシア・アークエットは、第87回アカデミー賞で助演女優賞に輝いている。
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