エール!
★★★★
製作:2014年 フランス 上映時間:105分 監督:エリック・ラルティゴ
聴覚障害のある家族4人の中で、一人だけ障害のない長女のポーラは、家族の仕事や医者などに行くときの通訳として役に立っていた。もちろん彼女は家族を愛しているのだが、障害者の中で生活することに少々疲れを感じていることも否めない。
そんなある日、都会からやってきた新任音楽教師によって、ポーラの歌の才能が発掘されることになる。そしてパリの音楽学校のオーディションを勧められるのだが、母親の猛反対あってしまうのであった。
ここまで書くと、なんとなく暗く固いヒューマンドラマのように感じるだろう。ところがなんとこの作品は、フランス映画らしくないコメディーものであった。ことに父母のオーバーアクション気味の手話や、婦人科での大ぴろげ通訳などは、いまだかつて観たことのない演技やネタであった。
そんなコミカルな展開の中で、家族を支える役目と自らの夢の間で揺れ動くポーラの心境をシニカルに描いているところは、やはりフランス映画なのかもしれない。
もう少し歌のシーンが多くても良いのではないかと思った。だがこの作品のメインテーマは、ヒロインが歌手になるまでの出世物語ではなく、障害者たちのほのぼのとした家族愛だったのであろうか。青春あり、家族愛あり、歌ありとなかなか内容の濃いコメディー映画で楽しく見ることが出来た。
ただ私の個人的な趣向なのだが、ヒロインを演じたルアンヌ・エメラの容貌がちょっと苦手かもしれない。しかし彼女は8歳で歌を歌い始め、16歳の時に参加したフランスの新人歌手発掘番組ザ・ヴォイス(The Voice)で準優勝した新人歌手である。そうした意味では適役だったと言えるし、歌も演技もそれなりに光っていたので、私がとやかく言う筋合いではないかもしれない。
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