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2015年10月 8日 (木)

顔のないヒトラーたち

★★★★

製作:2014年 ドイツ 上映時間:123分 監督:ジュリオ・リッチャレッリ

Hitoraa
 本作は上映館が少な過ぎるということも手伝ってか、ヒューマントラストシネマ有楽町の混雑ぶりは凄まじかった。上映2時間前にはすでに半数近い座席が埋まっていたし、上映開始時には最前列も全て埋まるというパーフェクトな満員御礼状態だった。これで平日の昼間だと言うのだから、超びっくり現象なのだ。私も含めて暇人ばかりなのか、それともこの作品が猛烈に素晴らしいからなのだろうか。

 さてお話の骨子は実話に基づくもので、舞台は1958年のドイツ・フランクフルト。第2次世界大戦でのナチスドイツの罪を問う「フランクフルト・アウシュビッツ裁判」の初公判までの経緯を描いたヒューマンドラマである。
 確かに中味が濃く奥の深い作品でありながら、主役とヒロインが惚れ惚れとするようなイケメンと美女であり、その絡みもなかなか興味深かった。ただ法廷ものでもなく、派手なアクションがあるわけでもなく、淡々と時間が過ぎてゆくだけなので、中だるみで何度も睡魔が襲ってきたのには閉口してしまった。

 ただこの映画を観て確信したことは、同じ敗戦国でありながら、ドイツが日本より遥かに独立心が強い理由が明白となったと言うことである。それは日本の敗戦処理は、米国による『東京裁判』だけで他国依存だったのに対して、ドイツは他国が行った裁判以外にも、この「フランクフルト・アウシュビッツ裁判」より、自らを裁いているからである。
 なおタイトルの『顔のないヒトラーたち』とは、ナチに賛同したのは、決してヒトラーとその取り巻きなど一部の人達だけではなく、数え切れないほど多くの兵士たちも同様だったと言う意味なのだろう。

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コメント

こんにちは。「みなと横浜みなみ区3丁目」のオジロワシです。TBをお寄せいただき、ありがとうございました。

日本では連合国による裁判だけしか行われず、日本人自身の手による戦争犯罪の追及はうやむやにされてしまいました。しかも、その東京裁判ですら、戦勝国による一方的な裁判だったとして、A級戦犯らを擁護する風潮すら生まれてきています。

ドイツの場合も、50年代までは同様の状態があったようですが、勇敢な青年検事の手によって、ドイツ人自身がナチスの戦争犯罪を解明することができるようになったとのこと、本作によって知りました。
このことは、単に国民性の違いとして片づける以上の深い意味があるように思います。

「オホーツク旬鮮グルメ旅」も拝見しました。私は、ガリンコ号の紋別にかつて住んでいましたので、とても懐かしく思い出しました。宗谷岬から知床半島にかけては、私の「シマ」です。素敵な記事、ありがとうございました。

投稿: オジロワシ | 2015年10月25日 (日) 15時28分

オジロワシさんへ

 返信が遅くなり申し訳ありません。まずはコメントありがとうございました。
 仰る通り、私もこの映画を観て、自らを裁いた国とあなた任せの国の違いを知り、やっぱりねと言う感が残りました。だから日本はいつまでも敗戦国を引きずり、隣国からもしつこく歴史問題を提示されるのかもしれませんね。

 オジロワシさんは紋別出身でしたか、実に美味な旅でしたよ。しばらくしたらまた行きたいと思います。

投稿: ケント | 2015年11月14日 (土) 13時45分

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[ CONTENTS ] ~クリックでジャンプ ・「侵略と虐殺」から目をそむける日本 ・元ナチス党員が跋扈する’50年代のドイツ ・立ち上がった「駆け出し」検事ヨハン ・検事総長フリッツ・バウアー ・収容所の存在すら知らなかった若者世代 ・大きく挫折する若き検事の「正義感」 ・動き出したドイツの戦犯追及 ・日本とドイツの″戦争総括”の違い ・ハンナ・アーレントとラウ...... [続きを読む]

受信: 2015年10月21日 (水) 01時59分

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第2次世界大戦下のナチスドイツによる罪について問われた「フランクフルト・アウシュビッツ裁判」の初公判までの経緯などが描かれたドラマ。終戦からある程度の期間がたち、人々の関心が薄れている状況で、アウシュビッツの真相を究明するために若き検事らが生存者の証言...... [続きを読む]

受信: 2015年12月20日 (日) 17時24分

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