東京PRウーマン
★★★☆
製作:2015年日本 上映時間:83分 監督:鈴木浩介
ひと目惚れした男に、銀行員は嫌いだと言われて、自分はPR会社に勤めていると嘘をついてしまったドジなOL三崎玲奈。そしてその嘘を現実に変えるため、なんといきなり銀行を退職し大手PR会社の面接を受けることになったのだ。
ところが面接でもドジを連発し、挙句の果てに退室するときに、転倒してヒールを折ってしまうのである。これでは絶対に受かるはずはないと諦めていたのだが、なんと社長の鶴の一声で採用が決定してしまうのだった。
そして映画のほうは、PR会社入社後の、玲奈の活躍ぶりやドタバタぶりを、彼氏との恋愛ゴッコを交えながら、面白おかしく描いてゆくのである。主役の玲奈を演じたのは『桐島、部活やめるってよ』で脇を固めていた山本美月と言う可愛い女の子であるが、彼女をはじめとしてほとんどが余り馴染みのない俳優さん達ばかりだった。だからと言って、超低予算映画と言うほどでもなく、何となくTVの特別番組ドラマ風の味がするのだ。
それもそのはず、エンドロールの中で、製作したのがBS-TBSであることが分かった。さらにこの映画は、映画の中で実名で登場した総合PR会社である(株)ベクトルと、ストーリープレイスメント手法を用いたタイアップ作品なのだと言うのである。
なおストーリープレイスメント手法とは、映画の中での商品の映り込み(プロダクトプレイスメント)だけではなく、完全オリジナルの脚本を作成し、商品やサービスをストーリーを通じて伝達する手法を言うらしい。具体的には、BS-TBSが映画を製作し、(株)ベクトルがその映画をPRによって広める役割を果たし、低予算で最大限のPR効果を獲得しているのである。
また(株)ベクトルがBS-TBSに支払った製作費は、すべて込みで5000万円だと言う。そしてこの映画が例え大ヒットしたとしても、(株)ベクトルには一銭も入らない。
従ってこの金額が高いか安いかの判断は難しいかもしれない。だが単に商品だけでなく会社全体の宣伝が出来ると考えれば、かなりお安い設定なのかもしれない。なんとなくこのやり方、出版社と自腹を切っても本が出したいと考える個人がコラボし、半自費出版する手法と似ているよね。
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