タイム・チェイサー
★★★☆
製作:2013年 カナダ 上映時間:93分 監督:リッチー・メータ
12年前に出張したまま行方不明となってしまった父親。だが母親は夫は死んだのか、女と逃げたのか、生活を捨てたのか判別できず苦悩の末自殺してしまう。ところが大学教授の祖父は、娘の夫は失踪したのではなく、タイムトラベルしたまま事故に巻き込まれてしまったのではないかと推測していた。だがそんな荒唐無稽な話は娘に告げられず、天才的な頭脳を持つ孫のエロルにだけ教え、一緒にタイムマシンの開発をすることになるのである。
タイムマシンの話が出るまでは、父親の失踪の謎と、母親の苦悩を描いたサスペンスドラマのようであった。だがタイムマシンはなかなか完成しない。そしてエロルは過去を変えることにより、恋人との幸せな生活が消滅することを恐れて研究を止めてしまう。だがある出来事がきっかけとなり、見えなかった方程式が解けて、あっという間にタイムマシンが完成するのである。
そして父親がタイムトラベルした過去へ出発する。なにせタイムトラベルはこの一回だけである。そして父親に遭遇し感動のラストへ。となんとなく『オーロラの彼方に』と似たような展開だが、本作のほうが父親の存在感が薄いような気がする。
まあタイムトラベルものとしては、まずまずのストーリー構成だと思うのだが、なにせ主役のエロルを演じたハーレイ・ジョエル・オスメントがミスキャストだったのではないだろうか。彼は過去に天才子役と騒がれ「シックスセンス」や「A.I」などで、インパクトのある役柄をこなしていたことを知る人は多いはずである。
そのハーレイ・ジョエル・オスメント君も、20代後半となったのだが、なんとチビで小太りのうえ、似合わないヒゲ面で、誰が観ても天才大学生とは思えない風貌なのだ。これでこの作品の価値がかなり萎んでしまった気がする。主役のイメージは、恐ろしいほど映画全体の完成度に影響するものである。
もうひとつタイムマシンが余りにもチープ過ぎるのも悲しいね。ほかにお金をかけるシーンはほとんどないのだから、タイムマシンのセットとタイムトラベルシーンくらいは、もう少しましな創り方が出来なかったのだろうか。なぜプロの監督にそんなことが出来なかったのか、非常にもったいないし残念である。
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