愛を積むひと
★★★★
製作:2015年 日本 上映時間:125分 監督:朝原雄三
舞台は広大な自然と美しい四季を彩る北海道で、何となく夫婦愛の雰囲気がバタ臭いなと感じていた。と思っていたら、原作が翻訳本としては異例のロングセラーとなっている「エドワード・ムーニー・Jr.の小説」だと言う。
東京の下町で小さな工場を営んでいた篤史(佐藤浩市)は、不振の工場をたたんで北海道で老後を過ごそうと決心する。そしてかつて外国人が暮らしていたという家を購入し、北海道に移住してきたのだが、実は以前から心臓病を患っていた妻・良子(樋口可南子)の静養という意味も含んでいた。
だが仕事一筋だった篤史は、毎日やることがなく退屈でしようがない。そんなこともあり、良子は夫に手造りの石塀を創るよう頼むのである。最初は敬遠していた篤史だったが、毎日黙々と石を積んでいるうちに、だんだんそれが生き甲斐になりつつあった。
そんな篤史が抱える悩みとは、病弱な妻の体調に加えて、数年前から絶縁状態が続いている娘・聡子(北川景子)との仲直りのきっかけなのだが、いつまでも意地を張って許せない自分に苛立つばかり・・・。だが石塀作りを手伝う青年・徹(野村周平)との小さな交流をきっかけに、少しずつ新しい心の芽生えを感じ始めるのである。
だがこの平穏な日々は長く続かず、次々に襲ってくる二つの不幸に打ち砕かれてしまう。このまま篤史の人生は終わってしまうのだろうか。しかし彼は亡妻との約束を果たすため、石塀造りを再開することを決意するのであった。
それにしても雄大な北海道の大自然が美しい。また家族という存在の絆の深さを再認識させられる作品でもあった。地味で穏やかな作品であるが、是非とも大切な人と一緒に鑑賞してもらいたい映画と言えよう。
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