きみはいい子
★★★★
製作:2014年日本 上映時間:121分 監督:呉美保
幼児虐待やいじめなどの問題を提示しながら、「本当の愛とは何なのか」を問いただしたヒューマンドラマである。そして女性でなければ見落としてしまいそうなメンタルな描写は、流石に女性監督の視点であることを感じさせてくれる。
また本来はもっと暗くジメジメした展開になりそうだが、悩める新米教師役に誠実で明るさを失わない高良健吾を起用したため、絶望感よりも希望を感じるところが救われたのではないかと感じた。
ただ「小学校の新米教師」、「DVの育児ママ」、「自閉症の少年と老女」の三つのお話がパラレルに語られるのだが、多少リンクするものの、それぞれの話に余りまとまりがなく、ちぐはぐだったのが非常に残念でたまらない。
それにしても小学生の生徒たち全員に対して「くんづけ」で呼べず、男の子でも「さんづけ」にしなくてはならないなんて、面倒くさい世の中になったものである。昔は小学校の教師に憧れたこともあったが、あれではとてもじゃないが、とても勤め上げる自信がなくなってしまった。
またラストの締めくくりでは、「決して優しさだけでは救われない現実」を直視しその厳しさも描いているのだろうが、なんだか悲しくてやりきれない。それこそタイトル通り『良い子』だったのに・・・。
それが現実なのかもしれないが、救われない子供が存在してしまうのは、親の責任なのか、はたまた社会全体の責任なのだろうか。永遠に答えのない悲しき命題である。
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