百日紅
★★★
製作:2015年 日本 上映時間:90分 監督:原恵一
江戸時代後期の代表する浮世絵師といえば葛飾北斎である。その北斎には葛飾応為(かつしかおうい)という娘がいたと言う。その絵柄は北斎のような迫力こそないが、現代的な色使いと繊細さは、なかなかモダンで粋であった。
この映画は、その葛飾応為の若かりし日々を描いた時代劇アニメなのである。そして頑固で偏屈な北斎の浮世絵制作と、家族の絆を陰で支えたお栄(後の葛飾応為)の心情と不思議な才能を巧みに描いた名品アニメと言っても良いだろう。
きっと観客たちは、江戸情緒漂う描写と主人公のキャラ絵には必ず魅かれるはずである。ことにお栄が龍の絵を描くシーンや、盲目の末娘が雪遊びをするシーンなどは実に感動的であった。
ただ声優ではなく、有名俳優を使用したこと。ストーリー全体にまとまりがなく、小さな出来事をバラバラに並べただけで、エンディングも余り盛り上がらなかったのが非常に残念である。さらにエンドロールで流れていた音楽。と言うより鼓膜が破けそうな爆音は何とかならなかったのだろうか。それでせっかくの江戸情緒も霧散してしまい、後に残ったのは不愉快さのみだった。この不釣り合いな爆音がなければ、少なくとも★4以上は確実だったのにね。
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