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2015年6月13日 (土)

柘榴坂の仇討

★★★★

製作:2014年 日本 上映時間:119分 監督:若松節朗

 原作は浅田次郎の短編小説集『五郎治殿御始末』所収の一編である。
 安政七年、主君・井伊直弼(中村吉右衛門)の御駕籠回り近習役として仕えていた彦根藩士・志村金吾(中井貴一)は、桜田門外において井伊直弼の暗殺を防ぐことが出来なかった。金吾は切腹も許されず、仇討ちの密命を受けるが、敵を捜し続けて13年の月日が経過する。

 時は既に明治6年となり、政府は仇討ち禁止令を施行する状況の中で、やっと最後の敵である佐橋十兵衛(阿部寛)を捜し出し、雪の降る柘榴坂で決闘をすることになる。 この決闘の結末はいかに、これは観てのお楽しみにしておこう。

 さて金吾が敵を探し求めている13年間の間に明治維新を迎え、時は大きく変遷して世の中も人の価値観も180度変わってしまう。その間に一番割を食ったのは武士たちかもしれない。
 それでも彼らは生きるためにいろいろな職業を選択したようだ。だが時代に対応出来ず古い価値観を捨てきれない武士もいた。本作ではそのあたりの心情を、それとなく所々に散りばめながら見事に描いていたと思う。いずれにせよ最後まで気を緩められなかったが、私好みのハッピーエンドで締めくくられたのはとても嬉しい限りである。

 表向きは武士道と主君に対する忠義がテーマのように見えるが、実は隠れたテーマとして、雪の中にひっそりと咲く椿の花のように「ひたむきに生きる」ということ、そしてもうひとつは「新しい時代の男女愛」のような気がしたのは私だけであろうか。金吾の妻役は広末涼子、そして敵役の十兵衛の恋人役に真飛聖。どちらも細面で時代劇が似合う品の良い美女だ。そんなこともあり、本作はどちらかと言えば、中年以降の男性が感動できる作品に仕上がっているのではないだろうか。

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