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2015年5月の記事

2015年5月28日 (木)

金沢・福井・富山への旅

 北陸へ旅するのは、新婚旅行以来なんと数十年ぶりである。このくらい昔になると、ほとんど初めてのようなものであるが、やはり新婚旅行だったので感慨深いところもあるのだ。
 新婚旅行の時は、もちろん北陸新幹線もなく、ローカル線と路線バスを使って、大きな荷物を持ってウロウロしていたに違いない。若くなくては絶対に無理であろう、などとしみじみ懐かしさがさがこみあげてくる。
 その時の主なコースは、兼六公園、東尋坊、山中温泉、能登和倉温泉、宇奈月温泉、黒部峡谷トロッコ電車などを大急ぎで巡り、かなりの強行軍であった。従ってどの温泉宿にも、夜遅く到着し余りのんびりくつろげなかった記憶がある。

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 さて今回のツアーコースは、話題の北陸新幹線『かがやき』に乗って富山駅へ到着。そこから観光バスに乗り換えて五箇山合掌集落へ行く。ここは庄川流域に残る合掌造りの集落であり、白山信仰の修験者や平家の落人伝説とも結びつきが深いという。庄川上流域にはあの『白川郷』があり、中流域にこの『五箇山』が存在し、ともにユネスコの世界遺産に登録されているのである。
 どちらも合掌造りの建物については、ほとんど見分けがつかない。だがここ五箇山は、白川郷と比べて建物の数が少なく、観光客の数もそれほど多くなく、全般的にずっと静かである。
 面白いのは、駐車場が丘の上にあり、五箇山合掌集落に行くには、眼下に集落を見下ろしながらゆったりと歩いてゆくコースとエレベーターを使う近道コースがあることである。行きは下りだから徒歩コース、帰りはエレベーターコースがお薦めである。どちらが良いかは、人それぞれの感性にもよるだろう。

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 初日の見学コースはこの五箇山合掌集落だけである。そしてバスは連泊予定の山中温泉『かがり吉祥亭』へと向かった。この宿はあの伊豆北川温泉・吉祥亭の姉妹店だし、阪急交通社のAランク旅館なのである程度安心して宿泊できる。まさに部屋も風呂も料理もサービスも、ツアーとしてはまあまあかもしれない。
 山中温泉と言えば、昔は芸妓(芸者)さんが200人以上存在したという。だが現在では温泉芸者はコンパニオンにチェンジし、三味線に合わせて舞を舞う芸妓さんは10名以下になってしまったらしい。今回のツアーで宿に来て「山中節」などを舞ってくれた芸妓さんが、弱冠23歳の小乃葉ちゃんだ。彼女は山中に住み、美人で礼儀正しく、幼少時から踊りを習っていたと言う。お姐さん方の話では、まさに山中温泉の宝物だそうである。

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 ところで新婚旅行で泊まった『碧流荘』という温泉宿は、どの辺りにあったのだろうか。ここ『かがり吉祥亭』は、最近閉鎖した旅館を吉祥亭が買いとったと言うのだ。もしかすると、雰囲気が似ているのでこの宿の前身なのかもしれない。それで思い切って三味線を弾いていた超年配のお姐さんに聞いてみることにした。
 その碧流荘は現在取り壊されてしまったのだが、なんとこのかがり吉祥亭のすぐ隣にあったと言うのである。偶然と言えば余りにも偶然であり、まさに奇跡的ではないか。温泉街の街並みはだいぶ変わってしまった気がするが、数十年前のひとこまが走馬灯のように脳裏の中を回転し、懐かしさの余り思わず熱い涙が頬を濡らすのであった。

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 さて昔話はこのくらいにして、2日目以降の旅程を話すことにしようか。ここからは思った以上に、歩きの多い旅になるのである。そしてガイド・ガイド・ガイドで、自由時間がほとんど失われることになる。
 2日目は福井県中心の旅で、まずは織田信長に滅ぼされた戦国大名朝倉氏の『一乗谷朝倉氏遺。ここは山城の一乗谷城下から掘り出された、湯殿跡、南陽寺、諏訪館跡などの庭園部分と、忠実に再現された城下町や武家屋敷部分の二つから成り立っている。また庭園と言っても丘の上にあり、かなり広いので結構歩かされることになる。

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 このあと再び観光バスに乗って除夜の鐘で有名な『永平寺』と向かう。またこの永平寺の広さが半端ではない。なんと33万平方メートルにも及ぶ広大な敷地に、山門・仏殿・法堂・僧堂・大庫院・浴室・東司など70余棟の建物が、樹齢600年を越える杉の老木に囲まれながら佇んでいるのである。

 我々一般人はその全ての建造物に入れるわけではないが、その主要な建物を巡るだけでも一時間以上もかかるのだ。それに綺麗に磨かれた超長い階段を、滑らないように歩いてゆくのもかなり応えた。翌日になってふくらはぎの部分が痛くなったのも、この階段で普段余り使わない筋肉をつっぱったのが原因であろう。それはそれとして、まさにここはパワースポット、一生に一度は訪れてみたいお寺であることは確かである。

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 この旅が素晴らしかったのはここまで。そのあとは、えちぜん鉄道というローカル線にのったり、東尋坊を遊覧船から見上げたり、断崖絶壁から見下ろすなど、ありきたりの観光コースが続き、再び山中温泉のかがり吉祥亭で2泊目を迎える。
 そして最終日は、金沢の『ひがし茶屋街』、『兼六公園』、『金沢21世紀美術館』、『加賀藩武家屋敷跡』などお決まりの観光コースを訪ね、金沢駅から北陸新幹線かがやきに乗って帰路につくのであった。

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 ちょこっと前述したが、とにかくガイドによる案内の多い旅で、『永平寺』の雲水によるガイドは別として、『一乗谷朝倉氏遺跡』、『加賀藩武家屋敷跡』、『兼六公園』などのガイドは余りありがたくなかった。と言うのも、ことにボランティアガイドの力が入り過ぎて、小学生よろしく一時間もべったりくっついて行くので、自由に散策する時間が全く無かったからである。

 まあ人それぞれだが、私に限って言えば、ガイドは最初の15分位でポイントを話すだけにして欲しい。あとは分かり易い地図をもらうほうが、ずっと良いのではないかと感じた。いずれにせよ、午後10時過ぎに我が家に辿り着いたときは足がパンパンで疲労困憊状態。「あーあ疲れた、やはり家が一番だね。」と我が家の良さを再認識することこそ、隠れた旅の目的なのかもしれない。
 

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2015年5月25日 (月)

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

★★★☆

製作:2014年 米国 上映時間:120分 監督:アレハンドロ・G・イニャリトゥ

Bordman
 第87回アカデミー賞の作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞を受賞した渋い作品である。主役のリーガンは、かつて『バードマン』というヒーロー映画で一世を風靡したが、現在は年老いて落ちぶれ現実と幻想の狭間の中で苦しんでいる。
 そのリーガンを演じたのが、かつて『バットマン』で人気を博したマイケル・キートンなのだ。まるで彼自身の実話のようではないか。まさにこれ以上この役柄にハマれる俳優は存在しないだろう。だからアカデミー主演男優賞が受賞出来なかったことが不思議でならない。

 アカデミー賞の4冠を征した作品であるが、たぶんその評価は両極端に分裂することだろう。まず特筆すべきは、その撮影手法であろうか。ワンカット風の長回しに加え、主演のマイケル・キートンを追い続けるような現実タッチに、時々乱入してくる妄想シーンが観客たちを異次元に誘い込んでゆくのだ。またその妄想空間を表現するのが、効果的なドラム音だけというのもなかなかユニークである。

 玄人はこれらの手法を、斬新で素晴らしいと評価するが、素人にとっては暗くて疲れるだけかもしれない。まあアカデミー賞とはそうした世界なのだからと、割り切ってしまえばそれまでだが、ストーリーが支離滅裂でエンディングも後味が良くないと感じる人も多いだろう。ある意味観客無視の芸術作品かもしれない。だから「なんだかんだ言っても観客から銭を取る映画は、エンターテインメントである」と主張する人には、この作品は薦められないのかもしれない。

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2015年5月17日 (日)

トランセンデンス

★★★

製作:2014年 米国 上映時間:119分 監督:ウォーリー・フィスター

 あのクリストファー・ノーランが製作総指揮を務め、巨額の製作費を使い、ジョニー・デップやモーガン・フリーマン等の名優をキャスティングしている。ところが残念ながら前半は眠くなり、後半になっても特に目新しい発見もなく、結局カタルシスが得られないまま終わってしまった。

 たまたま似たようなテーマの『ルーシー』と一緒にレンタルし、立て続けに鑑賞したのだが、私にとっては『ルーシー』のほうが遥かに面白く感じられた。やはり本作は、平面的で捻りも変化球もない「よくあるSF」の域を出ていないところが物足りないのだろうか。
 まあ悪い映画ではないのだが、毒にも薬にもならない、或は可もなく不可もない作品ということなのだ。それに巨額を投じた割には、なぜかB級映画の雰囲気が漂っていた気がするのである。

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2015年5月13日 (水)

シンデレラ

★★★★

製作:2015年 米国 上映時間:105分 監督:ケネス・ブラナー

Chinde
 世界中の誰もが知っているお伽話の実写版映画であり、かなりの部分が原作に忠実に創ってある王道物語である。従ってストーリー展開も結論も、全てを承知の上で観ざるを得ない。だからこの映画を観ようと決心したのも、アニメと比較して実写版はどのように創られているのだろうかという好奇心だけであった。

 それにディズニー映画だし、どの映画館でも字幕版よりも吹替え版が中心である。まあどう考えても、お子様ランチ的な作品なのだろうとタカをくくっていた。ところがさにあらずと言うか、お子様向けにしても侮れないと言うのか、実にバランスの良い見事な映画に仕上がっているではないか。
 また原作にはなかったが、王子が森で鹿狩りをしているときに、シンデレラと初めて出会うシーンを挿入したのがかなり効果的だった。これにより、舞踏会までの流れに説得力が出来たし、王子の人物像や王家の葛藤なども明らかされているからである。

 またキャストもなかなか素晴らしい。継母役のケイト・ブランシェットは、『ブルージャスミン』以来、貴婦人的な悪役がはまり役になってきたし、王子役のリチャード・マッデンも、単なるイケメンで優しいだけの存在ではなく、深みのある男らしい役柄を演じていた。
 それに何と言っても、主演のシンデレラを演じたリリー・ジェームズのブルーのドレス姿とダンスシーンが実に煌びやかであった。決して超・美人というイメージではない。だが彼女が醸し出す美しさは、可憐で神秘的で純真で、それでいてほんのりと色気が漂っているのである。それこそは、まさにお伽話のシンデレラそのものだった。

 シンデレラの実母が亡くなる前に残した言葉は、どんな時でも勇気と優しさを持ち続けてね」だった。そしてシンデレラはこの言葉の意味を信じ、実父の急死にもめげず、継母たちの辛い仕打ちにも耐え、決して希望を失わず明るく生きてきた。そうすればいつかはきっと真実の愛と幸せを得ることが出来るものである。
 余りにも単調で甘ちゃんな結論かもしれないが、人は皆心の底にそうした優しい願望を持っているのではないだろうか。また厳しい現代において恵まれない若い女性達にも、心が和み励まされるお伽話なのである。そしておじさんの私ですら、心の琴線を刺激されて涙ぐんでしまった。きっと老若男女の誰が観ても、良心的な映画だと感じるはずである。

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2015年5月10日 (日)

タイムシャッフル

★★★☆

製作:2014年 米国 上映時間:104分 監督:ブラッドリー・キング

 バイトでアパートの管理人をしながら、ルームシェアリングをしている三人の若者たち。そのうち二人の男女は売れない画家のカップルで、もう一人は博打好きの友人である。
 ある日向かいの部屋に住む老人の家を訪ねると、老人は不在で壁には無数のポラロイド写真が貼ってあった。なんとその写真は向かいに住む自分たちを隠し撮りしたものばかり。
 すわストーカーだったのかと思ったら、実は窓際に設置されていた巨大カメラは、24時間後の未来を写し出すタイムカメラだった。そして壁に貼られていた写真は、自分たちの未来を写したものだったのである。

 さらに倉庫の扉を開けると、そこには焼け焦げたような老人の死体が転がっていた。老人の死は、未来の写真に逆らったためだと思いこんだ三人は、写真に移されている通りの明日を演じることを決断するのであった。

 そして画家は明日の自分が描いたと思われる絵を模倣して絵を描く。また博打好きは当然明日のレース結果を知るために、窓にレース結果を書いた紙を貼りつけて、前日に写される写真によってレースは百発百中となる。

 だがこんな調子の良いことばかりが長く続くはずがない。ある日、百発百中の奇妙さに不信感を抱いたレースの胴元?が家に訪れ、博打好きを脅してタイムカメラの所在を突き詰めるのだった。それからはこのヤクザな胴元の部下に見張られ、脅される日々が始まるのであった。

 場所はアパートだけ、会話のある登場人物も7~8人という低予算のB級映画である。だがアイデアがなかなか面白いし、だんだん変化してゆく三人の心理描写も巧みに描いている。そして先の読めない展開にもドキドキしてしまうだろう。
 ただ胴元が登場してからは、SFからミステリーにチェンジしてしまったことと、ラストの収束方法が今一つだったのが非常に惜しまれる。少なくとも終盤では、もうひと捻りもふた捻りも欲しいところであった。

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2015年5月 5日 (火)

LUCY/ルーシー

★★★★

製作:2014年 フランス 上映時間:89分 監督:リュック・ベッソン

 ネットでの評価がかなり低かったので、映画館での鑑賞はパスしてDVDが出るまで待っていた。ところが予想以上に面白い映画で、何だか非常に得した気分になってしまった。主演のスカーレット・ヨハンソンは可愛いし、先の読めないスピード感あるストーリー展開もまずまずだと思う。
 ではなぜあれほど評価が低かったのだろうか。多分作品全体に漂う個性が強過ぎるのか、超人アクションに期待し過ぎた人々の失望点なのかもしれない。
 
 ルーシーの体内に埋め込まれた強烈な麻薬?が体内で漏れてしまう。通常なら彼女は即死してもおかしくないのだが、なんと脳機能が驚異的に覚醒し、人間離れした能力を発揮して大暴走を始めるのであった。
 人類の脳は通常10%パーセント程度しか機能していないのだが、ルーシーの脳は20%からだんだん100%に向かって覚醒していく。

 はじめは台湾のマフィアたちに襲われてオドオドするルーシーだったが、覚醒してからは超人になってマフィアたちを、いとも簡単に捻り潰してしまう。なんとも爽快な変身ぶりではないか。このままスーパーアクションを駆使した復讐劇が続くのだろう、と思い込んでいたら実はそんな単純な話ではなかったのである。

 ヒトは自らの死と引き換えに子孫を創り、遺伝子を引き継ぎながら永遠の時間の中を流れてゆく。そして映画の中で、脳科学者役のモーガン・フリーマンが、次のような含蓄のあるセリフを喋っていたのが印象的であった。
「人類が生きている証とは、他人に自分の持っている情報を出来るだけ多く伝えることである」
 さて覚醒し続けるルーシーは、一体何を目指しているのだろうか。それは観てのお楽しみと言うことで…。

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2015年5月 2日 (土)

タイム・クライム

★★★

製作:2013年 韓国 上映時間:98分 監督:キム・ヒョンソク

 2007年に『TIME CRIMES タイム クライムス』というスペイン映画が製作されているが、本作はそのタイトルをパクったような韓国のタイムマシン映画である。
 タイムマシンを開発したものの、24時間未来に行けるという確証を得ただけで、莫大な研究費用がかかるため、スポンサーから撤退の指示が出ることになってしまう。だがそれに納得出来ない研究室長のウソクは、仲間の反対を押し切って自ら実験台となり、タイムマシンに乗り込んで24時間後の世界に旅立つのだった。

 ウソクが24時間後の世界で見たものは、廃墟となった研究所と、防犯カメラに写されていた不気味な映像であった。一体24時間の間に何が起こったのだろうか。なんとか元の世界に戻ったウソクは、危険なので早く撤退しようと反対する仲間を制して、必死で謎の解明に取り組むのだが、結局それが現実に起こるのを防ぐことは出来なかった。とにかくウソクの行動には一々納得しかねるし、フラストレーションがたまり過ぎたよね。

 まさに序盤のストリーリー展開からタイムトラベルまでの流れは、心が躍りワクワクさせられたのだが、そのあとが全くいただけなかった。タイムマシンの稼働はたったの一回だけだし、仲間同士で殺し合いを始めたり施設の破壊が続き、退廃的で暗くて陰鬱な展開に終始してしまうのだ。これではタイムトラベルの持つ面白さ・摩訶不思議さ・どんでん返しの妙などの味が全くなく、全くカタルシスも得られない。

 なぜそんな不愉快な流れになってしまったのか。またその引き金となった「研究所大爆発の直接原因」が余りにもバカバカしく説得力がない。せっかく立派なタイムマシンが登場するものの、これはSFというよりミステリー・ホラーという雰囲気がする。だがそれならばちっとも怖くないのも情けないではないか。要するにただただ、24時間後の世界がパズルを解くように合成されてゆく」という作品に留まっているだけなのである。

 またウソクと一緒にタイムマシンに搭乗したヨンウンの革スーツが、気絶している間に「とっくりセーター」に着替えられていたのが、何とも不自然で気に入らない。多分二人のヨンウンが同時に登場するため、それを区別するための手法だと思うが、着替えをする理由とそのシーンを挿入するべきではなかったか。
 細かいことかもしれないが、こうした神経質な配慮があってこそ、荒唐無稽なSF話も成立するのである。逆に言えばそうした繊細さに欠けているからこそ、中途半端な作品にしか仕上がらなかったのかもしれない。

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