her/世界でひとつの彼女
★★★☆
製作:2013年 米国 上映時間:126分 監督:スパイク・ジョーンズ
舞台は近未来のロサンゼルス。代筆ライターという特殊な仕事をしているセオドアは、妻と別居中だがなかなか離婚の決断が出来ない。あんなにも愛し合っていたはずなのに、と美しい記憶ばかりが甦ってくる。だがその美しい思い出の中に埋もれている自分が辛く、さらにその喪失感は耐え難い孤独と苦痛を催してしまう。そしていつの間にか、恋愛恐怖症に陥ってしまうのだった。
そんなとき、新しい人工知能型OSが開発される。セオドアはそのOSに「サマンサ」という名を与え、次第に親しい間柄となるのであった。OSは決して裏切らない。だから彼はいつの間にかOSに恋をしてしまい、なんと疑似セックスまでしてしまうのである。だがOSには、肉体がないという唯一の欠陥があった。ところがOSは、なんとそれを補う手段を簡単に考え出すのだった。しかし、それはかなりヤバイ方法だった・・・。
それにしても、ある意味とても恐ろしいお話である。将来こんなことが起こるかもしれない、いやもしかすると人間不信が充満して、人間同士の愛が消失する可能性もあるかもしれない。そして益々少子化が加速してゆくのだろうか。
いずれにせよ、さすが第86回アカデミー賞脚本賞を受賞しただけあって、とてもユニークな脚本だったし、セオドアを演じたホアキン・フェニックスの一人芝居もなかなか見応えがあった。ただ予告編を観たときに、もっとSFチックな作品をイメージしていたため、やや期待外れの感があったことも否めない。
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コメント
ihuruさん
コメントありがとうございました。
ロボットやコンピューターとの恋を扱ったSFはあったかもしれませんが、OSとの恋という設定は初めてかもしれませんね。
私的には、もうひと捻り欲しかったところです。
投稿: ケント | 2015年4月 4日 (土) 21時08分
恐ろしいけれど、あり得ないことじゃないとわたしも思いました。少子化までは考えが及びませんでしたが。そうなったら、本当に恐ろしいですね。
でも、セオドアとの最初の頃のように、理想的な対応をしてくれたら、のめり込んでしまうのも分からなくはないし…。
わりと好きでした、この映画。
投稿: ihuru | 2015年4月 1日 (水) 06時54分