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2014年11月の記事

2014年11月29日 (土)

花宵道中

★★★☆

製作:2014年 日本 上映時間:102分 監督:豊島圭介

Adachi
 江戸末期の新吉原が舞台。よくある花魁と若者との許されぬ恋を描いた作品である。それにしてもこんなエロっぽい映画なのに、映画館は若い女性たちで超満員なのだ。
 その理由があとで分かった。女による女のためのR-18文学賞』で大賞と読者賞を受賞し、ベストセラー作家となった宮木あや子の小説が原作だったからである。

 主演の朝霧を演じた安達祐実の濡れ場とヌードが話題になっていた。だが童顔で小柄な彼女に花魁は似合わない。前半はどうみても子供が七五三の衣装を纏っているようで痛々しく感じられた。
 また妹分の八津を演じた小篠恵奈が長身で現代的な風貌のため、よけい安達が子供ぽく見えてしまったようだ。小篠には申し訳ないが、これは安達が花魁を演じたこと以上に完全なミスキャストではないだろうか。

 いずれにせよ、それは中盤以降になると余り気にならなくなった。それは安達の演技力と原作の妙だったからであろうか。最初から最後まで、終始暗い展開が続いたのだが、歌舞伎を観ているような煌びやかさに包まれ、悲壮感漂うラストさえ、切ない可憐さに拭われた気分であった。まさにいやらしさや毒を抜いた、女性向けのエロ作品と言えよう。

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2014年11月26日 (水)

マダム・マロリーと魔法のスパイス

★★★★

製作:2014年 インド、アラブ首長国連邦、米国 上映時間:122分 監督:ラッセ・ハルストレム

Madam
 フランスが舞台でフランス料理がテーマなのだが、全編英語でフランスはエッフェル塔だけという米国とインド、アラブ首長国連邦が共同製作した映画である。
 景色は美しいし、料理も美味しそう、若いほうのカップルはともに美形で新鮮、ベテランの二人のほうは抜群の演技力で良い味を醸し出していた。

 ストーリーはシンプルで分かり易い。インド人の料理天才青年がフランスでフランス料理にチャレンジし、神がかりの腕と舌で、あっという間にミシュランの三ツ星を獲得してしまうというお話だ。そしてラストは、誰も不満のないハッピーエンド。バッドエンドが多いフランス映画でなくてよかったね。こんな楽しく面白い映画なのに、上映館が少ないのは不思議で堪らない。

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2014年11月21日 (金)

トワイライト ささらさや

★★★

製作:2014年 日本 上映時間:114分 監督:深川栄洋

Sasara
 ちょっとマンガチックだが、加納朋子の小説「ささら さや」が原作だという。
 生まれたばかりの一人息子と最愛の妻を残したまま、事故死してしまった落語家の夫が、妻と息子が心配で成仏できない。それでいろいろな人の体に乗り移り、この二人を守ろうと必死の奮闘を繰り返す。

 この夫役には大泉洋、妻役にはなんと新垣結衣ちゃんが扮して、奇跡のカップルが誕生した。そのほか脇を固めたのが、小松政夫、波乃久里子、藤田弓子、富司純子、石橋凌といった大ベテランたち。
 幼い少年に夫が乗り移り、突然大人言葉で喋りだしたときだけは大笑いしたのだが、あとは無理に笑いを誘おうとするドタバタ調の演技が鼻についてしまった。

 ラストはお約束のお涙ちょうだいで、私もハンケチを取り出してしまったが、あくまでも想定内であり、唸るような感動的シーンはなかったような気がする。また風景はミニチュア製のようだし、登場人物も限定的。劇場で観る映画と言うよりは、テレビドラマと言ったところか。そう言えば、日本テレビがスポンサーだったか。
 ただ赤ちゃんと新垣結衣ちゃんだけはとても可愛かったね。

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2014年11月15日 (土)

イコライザー

★★★★

製作:2014年米国 上映時間:132分 監督:アントワーン・フークア

Icoico
 タイトルのイコライザーとは、音響機器のイコライザーのことではなく、両立し得ないような2つの職業を1人で行うことらしい。
 デンゼル・ワシントン扮するロバート・マッコールは、ホームセンターの従業員だ。真面目で勤務態度も良好だし、職場仲間の相談事にも真剣に乗ってくれる頼れるおじさんである。ところが実は元・超凄腕CIA局員で、一度死んだことになっていた。

 また彼は不眠症で、近所のファミレスの常連だ。そこで朝まで読書三昧というのが、彼の日課になっていた。そんなある日、同じ常連客の少女娼婦テリー(クロエ・モレッツ)が、マフィアに病院送りにされてしまう。
 正義感に燃えるロバートは、単身手ぶらでマフィアのアジトに殴り込みをかけ、部屋にいた4人のマフィアたちをあっという間に秒殺してしまうのだった。

 そして話はどんどんエスカレートしてゆき、謎の好敵手が現れたかと思うと、警察・政治家を操るロシアの黒幕まで登場するのだ。ロバートはいつも武器は持たない。だが彼はその場に存在するあらゆるものを、瞬時に武器として利用するという特技をもっているのであった。
 とにかくいままでに余り見たことのないアクション映画である。現実路線かと思えば、急に荒唐無稽路線になるし、自前の武器を一切持たないという設定も珍しい。ある意味でハリウッド版『必殺仕置人』といったところであろうか。

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2014年11月11日 (火)

愛しのローズマリー

★★★★

製作:2001年 米国 上映時間:114分 監督:ボビー・ファレリー

 主役のジャック・ブラックと、美女のヒロインとのアンバランスがとても良い味を出していました。
 父親の遺言で、外見だけの絶世の美女ばかり追い駆け回す、ジャック・ブラックは、チビでデブなため、いつも振られてばかりいました。ところが、ある日エレべーターに閉じ込められ、同乗していた心理学者に暗示をかけられ、心の優しい人が外見も美しく見えるようになるのです。

 それでこの日を境に、今まで見向きもしなかったブスやデブにばかり声をかけるようになります。その結果、彼は急にもてるようになるのですが、友人の目には化物のような女ばかりを好むようになった、彼の変貌ぶりが信じられないのです。そして彼が究極の美女として愛する女性は、実は100キロを優に越える超デブ女だったのです。

 こんなストーリーのお笑いラブコメなので、現実嗜好の方には、荒唐無稽でくだらない映画の烙印を押されるかもしれません。しかし、それを「映画なんだから」と割り切ってしまえば、非常に楽しい作品であり、ちゃんと泣き場も用意されていて、それなりに感動できるでしょう。

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2014年11月 5日 (水)

4人の食卓

★★★

製作:2003年 韓国 上映時間:126分 監督:イ・スヨン

 この映画をホラーとして観てしまうと期待外れになるかもしれませんが、社会派ミステリーと考えれば、まだ許せると思います。
 それにしても『猟期的な彼女』のチョン・ジヒョンが、今回はかなりシリアスな役割を演じていたのには驚きました。

 この作品には、現代の韓国が持つ「病める精神」、「貧困」、「幼児虐待」などをテーマとして織り込んであり、パズルのようにこれらを巧みに絡み合わせているようでした。
 ただ少し凝り過ぎというか、脚本の組立て方が不充分のような気がします。そのせいか、なんだかよく意味の判らないまま終わってしまったのが、ちょっと残念に感じられました。

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