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2014年7月 5日 (土)

PERSONA3 THE MOVIE #2 Midsummer Knight's Dream

★★★

Persona3
 なんとも長たらしくて、意味不明のタイトルであるが、なんとこれが日本のアニメなのである。もともと『ペルソナ3』 (PERSONA3) は、2006年7月13日に発売されたPlayStation 2用ゲームソフトらしい。これが人気を博し、小説、漫画、ドラマ、TVアニメ、そして劇場版アニメへと展開されてきたという。

 そもそもペルソナとは、ラテン語で『仮面』を意味する言葉である。それが転じて、心理学用語における、「外界に適応するための社会的・表面的な人格」のことをいう。この作品でのペルソナとは、心の底に潜むもう一人の自分が実体化したものを言い、 神話に登場する神や悪魔、その他伝説の生物たちの名前と性質を持つらしい。
 ペルソナを発現させ、身に宿すことで魔法や特殊能力を用いることができるようになるわけだが、このペルソナを操ることができる者を「ペルソナ使い」と呼び、この作品の主な登場人物となっている。

 ところでこの作品のストーリーはかなり難解である。今日と明日のはざまにある時間を「影時間」と呼び、そこに引きずり込まれた人間は「シャドウ」と呼ばれる怪物に精神を食われ、無気力症に陥るという。そのシャドウに対抗できる者は、自分の影の人格を具現化させることが可能な「ペルソナ使い」だけである。そしてこの能力に目覚めた主人公たちが、影時間と世界の終末をめぐる戦いに巻き込まれていくという壮大なお話なのだ。

 いずれにせよ、私のようにゲームもマンガも全く知らず、予備知識ゼロではじめてこの作品を観た者には、前半は全く意味不明でかなりしんどい思いをすることになるだろう。映画館でチケットを買うときに、窓口の女性に「アニメですが良いですか?」と聞かれた意味が、この作品を鑑賞して何となく理解出来たような気がする。もしかすると「普通のアニメとは違うよ」という警告だったのかもしれない。
 ネットではかなり高評価を得ているようだが、私のようなおじさんには高得点を期待するのは無理であろう。ただ「影時間」での映像はかなり鮮やかで、心に染み込んでくるような配色も見ものである。

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