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2014年6月の記事

2014年6月28日 (土)

チョコレートドーナツ

★★★☆

製作:2012年 米国 上映時間:97分 監督:トラビス・ファイン

Chokodo
 1970年代、まだ同性愛に対する差別と偏見が根強く残っていた米国での実話をもとに創られた作品である。麻薬に溺れた母親、そしてその母親に育児放棄されているダウン症の少年。
 この少年の隣人であるルディとゲイカップルであるポールは、母親が逮捕されたとき、この少年を保護していたが、一緒に暮らすうちに家族のような愛情を抱くようになる。だがルディとポールがゲイであることがバレ、法律や世間の偏見に阻まれて、少年は彼ら二から無理やり引き離され、再び母親の元に戻るのだが…。

 劇中で、太っているダウン症の少年など、誰も引き取り手がないという会話が挿入されていたが、果たして本当にそうなのだろうか。ではなぜルディとポールは、あれほど少年を引き取りたがったのか、このあたりのくだりに矛盾を感じたのは私だけであろうか。
 いずれにせよ、ルディとポールがどうしてあれほど少年に愛を感じるようになったのか、そのいきさつや心理描写の描き方がかなり不足している気がする。上映時間が97分と短めなので、そのあたりをもう少し掘り下げる時間はあったと思うのだが…。

 ルディを演じたアラン・カミングの演技力は抜群だったし、社会性のあるとても良い映画だと思う。だがいま一つ感情移入出来なかったのは、心理描写や背景の描き方が浅かったこと、あとゲイに対する偏見は全くないのだが、個人的に共感出来ないということが原因かもしれない。

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2014年6月26日 (木)

ノア 約束の舟

★★★

製作:2014年 米国 上映時間:138分 監督:ダーレン・アロノフスキー

Noa
 旧約聖書に記された「ノアの箱舟」の物語を実写化した超大作で、主役のノアにはラッセル・クロウが扮し熱演している。夢の中で神のお告げを聞き、やがて世界を飲み込むほどの大洪水がやって来ると悟った彼は、巨大な箱舟を建造してあらゆる動物たちを箱舟に乗せてゆく。

 ここまでは聖書に記されている通りであり、かつて『天地創造』というタイトルで1966年に製作された映画でも描かれている。だが今回の作品はかなり暗く、悪人たちの攻撃があったり、ノア自身もかなり頑固で残酷だ。さらに彼女の居ない次男の謀反など、宗教感よりも個人の欲望や戦闘など、娯楽的な部分に力点を置き過ぎた感のある作品に染まってしまい、何となく違和感を感じてしまったのは、決して私一人だけではないはずである。

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2014年6月23日 (月)

アップサイドダウン 重力の恋人

★★★

製作:2012年 カナダ・フランス合作 上映時間:108分 監督:フアン・ソラナス

 真反対に引力が作用する双子惑星で、貧困層の住む「下の世界」の少年アダムと、富裕層が暮らす「上の世界」の少女エデンとの禁断の恋を描いたSFラブストーリーである。
 重力が正反対なので、お互いが天井からぶら下がった状態に見える下と上の世界の映像が面白い。また反重力物質を使用すれば上の世界に行けるのだが、長時間経つと体が熱くなり燃え始めてしまうのだ。それで反重力物質を脱ぎ捨てた瞬間に空に向かって落ちて行くと言う発想が面白い。

 いずれにせよありえない世界だし、ファンタジックSFで何でもありだとしても、二人が何処で逢っていてもすぐに警察に見つかってしまうというところが、非論理的であり全く納得できなかった。それにヒロインのエデンを演じていたキルステン・ダンストは、当初「スパイダーマン」の彼女を演じていたけど、その頃から余り好きではなかった。そのため今回も、二人の恋には余り感情移入出来なかったのが、非常に残念である。

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2014年6月20日 (金)

青天の霹靂

★★★★

製作:2014年 日本 上映時間:96分 監督:劇団ひとり

Seiten
 劇団ひとりが原作、脚本、監督、準主演を手掛けた作品であり、彼の器用さにほとほと感心してしまう作品である。ただ無理もないことなのだが、先の見え過ぎたストーリー展開や、素人ぽいカメラワーク、いつもながらの演技などに、一抹の不安を拭えなかったことも否めない事実ではないだろうか。

 
 お話のほうは、両親を憎みながら自分の人生に嫌気を感じていたマジシャン轟晴夫(大泉洋)が、ある日稲妻に直撃された瞬間、40年前の世界にタイムスリップしてしまうのだ。そこで偶然にもマジシャンをしていた父(劇団ひとり)と母(柴咲コウ)と巡り合い、自分の出生と家族の秘密を知ることになる。
 この手のストーリーではよくある話で、かなり単調な展開なのだが、大泉洋のシリアスな演技力とマジックシーンがなかなか素晴らしく、これらのマイナス面をカバーしていたような気がする。

 本作は、『オーロラの彼方へ』、『地下鉄に乗って』、『イエスタデイズ』、などと同様に、父と息子の葛藤を描いたタイムスリップ映画であり、私の最も好きなテーマをモチーフとした映画でもある。この手の映画に絶対に欠かせないのが、子供だった自分が知らなかった両親の心情が明らかになり、心の底から感動の涙を流させることだ。
 もちろんその王道はきちっと遵守されており、母親との会話には大いに泣かされたが、肝心の父親との絡みでちょっとはぐらかされてしまったのが実に残念であった。これは劇団ひとりの照れ隠しだったのであろうか。

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2014年6月15日 (日)

47RONIN

★★★

製作:2013年 米国 上映時間:121分 監督:カール・リンシュ

47ronin

 米国人の勝手な解釈で、日本人俳優による、米国人観客のための『忠臣蔵』と言えば良いのだろうか。とにかく日本人の目で観るとなんでこれが『忠臣蔵』なのだと言うことになってしまう。

 風景も建物内部も衣装もそしてちょんまげさえも、江戸時代いや日本というよりは中国そのものなのだ。そして中国風の妖怪まで登場しているのだから呆れてものも言えない。
 
 またラストに、この作品は新解釈による『忠臣蔵』であるとの解説があったが、新解釈どころか地名と人名を除けば、忠臣蔵のチの字も出ないではないか。また全編英語オンリーなので、英語の出来る日本人俳優を無理やり取り揃えたという感もある。

  そのお蔭という訳ではないだろうが、主演のキアヌ・リーヴスは何だかパッとしないし、真田広之、浅野忠信、菊地凛子、柴咲コウと、これだけ日本人の大物俳優が出演していても全く躍動感も感動もないのだ。それどころか、何か腹立たしくなってくるではないか。

 そんな訳だから、真面目にこの作品を評価してしまうと、1つか2つがやっとというところであろう。ただ『忠臣蔵』ということを全く忘れて、異色ファンタジー作品だと考え、大甘にオマケして3つを差し上げたが、くそっこれは本意ではないのだ!。

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2014年6月13日 (金)

グランド・マスター

★★★

製作:2013年 香港 上映時間:123分 監督:ウォン・カーウァイ

 ブルース・リーの師匠であり、実在の武術家であるイップ・マンの半生を描いた映画である。
 何しろ映像が美しい、そしてそれにもましてカンフーの格闘描写が美しいのだ。またヒロインを演じたチャン・ツィイーの雪のように白い肌が実に美しい。とにかく美しいものづくめで、香港映画にありがちなおバカシーンも一切無いシリアスな作品であった。

 ただ残念なことに、イップ・マンと達人マーサン、カミソリとのからみが全くなく、ストーリーも断片的で分かり難いところが少し不満である。また一応イップ・マンを演じたトニー・レオンが主役なのだが、他にも主要な人物が複数登場するため、イップ・マン自体を描き切れていないのだ。

 もしかすると本来は三部作ぐらいの大長編にしないと納まらない話を、無理やりバサバサと切り刻んでしまったため中途半端なストーリーで終わってしまったのかもしれない。だから大長編にすれば、もっと盛り上がりかなり評価の高い秀逸な作品に仕上がっていたかもしれない。それにしても、切なさがジーンと心に染みる渋くて味のある映画だけに、実にもったいない話ではないか。

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2014年6月10日 (火)

X-MEN:フューチャー&パスト

★★★☆

製作:2014年 米国 上映時間:132分 監督:ブライアン・シンガー

Xmen
 基本的にシリーズものは余り観ないことにしているのだが、本作はサブタイトルが示す通り、タイムトラベルを扱っているので早速映画館で観ることにした。 

 今回の主役も一応は、ウルヴァリンを演じるヒュー・ジャックマンなのだが、若き日のプロフェッサーを演じるジェームズ・マカヴォイと、ミスティークを演じたジェニファー・ローレンスも主役と言っても間違いないだろう。というよりウルヴァリンの活躍はかなり控え目だったような気がする。

 
 つまり現状の危機を打破するために、不老不死のウルヴァリンが過去に跳ばされて、過去の歴史を変える旅に出るのだが、そこで鍵を握るプロフェッサーとミスティークに遭遇すると言う設定なのである。

 さすがにタイムトラベル仕立てなので、いろいろと捻った展開になり易い。特にシリーズを通して観ていないとちょっと分かり難いのが、現在のマグニートーが味方であるのに、過去のマグニートーは敵に回ってしまうと言うことであろうか。

 暗い未来戦争や過去に戻ってそれを阻止しようとする展開には、なんとなく『ターミネーター』の臭いを感じたのは私だけであろうか。だんだんスケールが大きくなり過ぎて、ちょっと食傷気味だった本シリーズだったが、ラストでは全てがリセットされ、これからまたX-MENたちの個性を生かした新たなる活躍が期待出来るかもしれない。

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2014年6月 6日 (金)

ぼくたちの家族

★★★★

製作:2013年 日本 上映時間:117分 監督:石井裕也

Bokutachi
 最近少し記憶力が低下してきたが元気だった主婦が、実は脳に大きな腫瘍が出来ていて、余命一週間だと医師に宣告され、家族が大騒ぎするお話である。監督があの『舟を編む』の石井裕也監督で、主演の主婦・若菜玲子に原田美枝子、その夫克明には長塚京三、長男浩介に妻夫木聡、次男俊平に池松壮亮という布陣である。

 あくまでも「喪失した家族愛の復活」に焦点を絞っているためか、登場人物も少ないし、舞台も自宅と病院の中を行ったり来たりするくらいで、いかにも低予算映画といった雰囲気を禁じ得ない。ただそのテーマ選定はなかなか興味深いし、原田美枝子の演じる「まさに男の子の母親」と、病気のために本音で喋る「ピュアで少女のような女性」の存在感に、亡き母の面影を見て思わず涙してしまった。

 ただ長塚京三68歳、原田美枝子55歳、妻夫木聡33歳、池松壮亮23歳という年齢のバラつきはいかがなものであろうか。たまたま長塚京三と妻夫木聡が若く見え、さらに原田美枝子が老けて見えるため辻褄が合っているように見えるが、やはりメンタルな部分でちょっと不具合が出てしまったようである。

 それは長塚京三に元気がなく、影が薄過ぎると言うことである。仮にも社長をしているのだから、何も決められないような老人を感じてしまう演技では納得がいかない。本来は何も決められないのではなく、たぶん家庭や妻のことを無視して生きてきた男という設定なのかもしれないが、余りにも弱々しいので「老人」を感じてしまうのかもしれない。脳腫瘍を患う病気の妻よりも、この夫のほうがアルツハイマーのような気がしてしまったのは、決して私だけではないはずである。彼は私の好きな俳優の一人なのだが、本作に限ってはミスキャストだったような気がする。

 劇中に出てくる三好駅はどこにあるのか、ちょっと調べてみたら実は架空の駅であり、実際のロケ地は山梨県にある中央本線の四方津駅らしい。だが吉祥寺でのお茶会や、俊平と飯田橋で会ったりしているところをみると、劇中の設定でもかなりの郊外であるとしても、山梨県ということはないだろう。

 長男浩介に漂うやりきれなさは観ていて辛かったが、少なくとも難病ものにありがちな暗さがなく、明日に向かって前向きに生きていこうとする姿勢は評価したい。いずれにせよ、劇場で観る価値があるかどうかは別としても、心に残る感動的な映画であることは間違いないだろう。

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2014年6月 4日 (水)

ブルージャスミン

★★★★

製作:2013年 米国 上映時間:98分 監督:ウディ・アレン

Jasmin
 裕福なマンハッタンのソーシャライトが、夫の逮捕をきっかけに貧しい生活へと落ちていくというストーリーである。一応コメディーということなのだが、ヒロインを気品のあるケイト・ブランシェットが繊細に演じていると、なんとなくシリアスな気分になってくるから不思議である。

 ケイト以外のほとんどの俳優がコメディー俳優で固められているし、ことに性格が真逆な妹の存在が実に軽くてコミカルである。そんな中でケイトだけが浮き上がってしまうという構成は、まさにセレブな夫人と一般人とのギャップを巧みに示唆していると言えよう。きっとケイトを主役に引っ張り出した監督の着眼点も、そこにあったのかもしれない。

 いずれにせよ、今までゴージャスで贅沢な暮らしをしていた女性が、ほとんど無一文になっても過去の栄光を忘れられずに、いつまでもお高く留まり続けているという惨めさや孤独感をひしひしと感じさせる映画なのである。きっと貧富の差が著しいアメリカには、こうした女性がかなり存在しているのだろうな。
 
 それでもラストは、ハッピーエンドなのかと思っていたらとんでもなかった。残酷というか身から出た錆というか、世のセレブ婦人たちへの警鐘だったのだろうか。あのあとヒロインは、一体どうなってしまうのだろうかと気がかりでたまらない。

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2014年6月 1日 (日)

刻謎宮

著者:高橋克彦

 なんと新選組の沖田総司が死後に蘇生され、時空を超えて古代ギリシャに跳び、そこでアンネ・フランクやヘラクレスらと出会い、ギリシャ神話の世界を創造してゆくという、とてつもなく荒唐無稽で壮大な幻想歴史ファンタジーである。

 余りにもハチャメチャな展開なので、読む人によってはアレルギーを起こすかもしれない。だがマンガやSFや映画の好きな私にとっては、思わず夢中になるくらい面白い作品であった。また今後ギリシャ神話に触れる折にも、沖田総司が扮したアポロンなどを重ねてみると楽しさが倍加するはずである。

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