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2014年5月29日 (木)

そこのみにて光輝く

★★★★

製作:2013年 日本 上映時間:120分 監督:呉美保

Sokonomi
 1990年に自殺した佐藤泰志の小説を原作とした映画で、共に生きる場所のない男女の愛と苦悩を悲惨に描いたラブストーリーである。なんとなく韓国映画を思わせるドロドロとしたタッチなのは、監督が在日韓国人三世だからであろうか。
 それにしても一体いつの時代の話なのだろう。煙草ばかり吸い続ける主人公たち、バラック小屋で寝たきりの父親、そしてヤクザのような地元名士の存在とその行動には、かなり違和感を感じざるを得ない。

 不幸ばかりが続いて、なんとも暗く救いのない作品ではあるが、ラストシーンでなんとなく僅かながらもやっと光を見出したような気がする。ただそのあとにも、主人公たちには辛く厳しい現実が続いて行くのだろうな、と想像してやり切れなくなってしまったことも否めない。

 ストーリーとは別に、主人公の綾野剛、池脇千鶴、菅田将暉の三人の個性的な演技には惜しみない拍手を送りたいし、脇を固めた高橋和也、火野正平 、伊佐山ひろ子らの渋さと存在感も、なかなか捨てがたいものがあったね。

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『海炭市叙景』の原作者、佐藤泰志の三島由紀夫賞候補となった小説を基に、北海道函館を舞台に生きる場所のない男女の出会いを描くラブストーリー。仕事を失った男がバラックに住む女と出会い、家族のために必死な彼女をいちずに愛し続ける姿を描く。主演は、『シャニダー...... [続きを読む]

受信: 2014年5月30日 (金) 14時56分

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