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2014年1月の記事

2014年1月27日 (月)

ビフォア・ミッドナイト

★★★☆

製作:2013年 米国 上映時間:108分 監督:リチャード・リンクレイター

Bmidnight
 平日の昼間だというのに、劇場は超満員で最前列も埋まっていた。これはきっと劇場が狭いことと、上映館が少ないのが一番の原因かもしれないが、それにしてもちょっと異常な混雑ぶりである。
 また予備知識ゼロでこの映画を観てしまったのだが、なんと本作はイーサン・ホークとジュリー・デルピー主演のラブロマンス三部作の最終章なのだという。第一作の『恋人までの距離(ディスタンス)』が1995年、第二作の『ビフォア・サンセット』が2004年と、ほぼ9年ごとに続編を製作してきた珍しいラブロマンスである。

 従って第一作から約18年経過したいま、二人とも子持ちの中年となり、ロマンスとは程遠い夫婦喧嘩と痴話ばなしに明け暮れているのだ。だから通常のラブロマンスは、二人が出会って結婚するまでしか描かないのだが、この最終章ではあえて中年夫婦間の本音と葛藤に挑んでいるようだ。

 オープニングは、前妻との間に生まれた息子と、ひと時のバカンスを過ごし、空港での別れのシーンで始まる。二人の会話を聞いていると、父親はいつも息子のそばに居られないことを悔やみ、またそのことに負い目を感じているのだが、息子のほうは余りベタベタして欲しくない様子である。そして息子は父親のほうを振り向きもせず、さっさと通関ゲートをくぐって行ってしまう。

 このシーンを冒頭に持ってきたのには、重要な意味がある。そのあと現在の妻に、フランスから離れて息子の住むアメリカへ行かないかと持ち掛けるのだが、この何気に放った一言が妻の心臓をえぐってしまうからだ。それからずっと夫婦喧嘩が続くのである。
 妻はフランス人で、現在重要な仕事につきつつある。夫はアメリカ人だが、小説家でどこに住んでいても問題はない。さらに夫が思い込んでいるほどその息子は、夫のことを必要としていないようである。そして二人の間には双子の小さな娘が二人いる。

 こんな状況の中で、感傷的な思い付きだけで、妻や娘の心情を無視して、全てを捨てて俺についてこいという身勝手な夫。結局主要なテーマはこれにつきるのだ。それを風光明媚なギリシャの海辺の街と、美しい映像とロマンチックな音楽で綴ってゆく。

 だが会話が余りにも長過ぎて辟易してしまった。英語が分かる人ならいざ知らず、何十分間も同じ映像の中で真剣に字幕だけを追いかけてゆくのは、かなり苦痛である。とくに車中での超長セリフにはまいったね。お蔭で映画を観終わってから3日間もめまいが止まらず、本日病院でCTスキャンで脳の検査をする始末である。

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2014年1月24日 (金)

ザ・タワー 超高層ビル大火災

★★★☆

製作:2012年 韓国 上映時間:121分 監督:キム・ジフン

 大火災に見舞われた108階建ての超高層ビルが舞台であり、ビルから脱出不能になってしまった人々を、消防士たちが決死の覚悟で救出するというパニック映画である。まさに韓国版『タワーリング・インフェルノ』と言えよう。
 これが本当に韓国映画なのだろうかと疑ってしまうほど、アクションシーンや特殊撮影、さらには映像やセットも、ハリウッド並のハイレベルさを誇っている。

 そして脚本も演出もなかなかであり、スピーディーな展開にも好感が持てる。ただ前半のおバカなお笑いシーンは気に入らない。なぜ香港や韓国の映画は、シリアスな映画にまで、無理やり余計なドタバタシーンを織り込むのだろうか。どうもその国民感覚は理解不能である。

 そしてラストの自爆シーンにも疑問が残る。なぜそこまでやる必要があるのだろうか。どうも似非ヒーロー的な臭いがして、私にはなじめない。もっと素直に皆で喜ぶラストシーンが観たかったのにね・・・。

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2014年1月19日 (日)

トランス・ワールド

★★★★

製作:2011年 米国 上映時間:90分 監督:ジャック・ヘラー

 人里離れた森の中で、ガス欠となった車で夫を待つサマンサという女。いつまで待っても戻ってこない夫を探して森の中を彷徨っていると、小さな小屋を見つけるのだが、そこで同じように車が故障して立ち往生しているトムに遭遇する。さらに暫くすると、たしか冒頭シーンで強盗をしていたと思われるジョディと名乗る女が現れるのである。

 はじめはギクシャクしていた三人だが、時間の経過とともに次第に打ち解けあい協力して森の中から脱出しようと試みるのだが、森の中を歩いていると、いつの間にかまたこの小屋の前に辿り着いてしまうのだ。さらに不思議なことに、三人それぞれの生きていた西暦が全く異なっているのである。そのうちどこかで銃声が聞こえ、ドイツ兵と思われる人物が侵入してくるのであった。

 登場人物が少なく、場所もほとんど森の中だけという超低予算映画であり、なんだかTVドラマの『ミステリーゾーン』を観ているような気分だ。ただアイデアと企画がしっかりしているので、単調なシーンを観ていても退屈しないし、次はどうなるのかとゾクゾクしながら楽しんで鑑賞することが出来た。

 またトムを演じた俳優が、若き日のクリント・イーストウッドに似ているなあと思ったら、なんとスコット・イーストウッドという名で、クリント・イーストウッドの息子だという。似ているはずだよなあ。いずれにしても、ちょっと「掘り出し物」だね、と言っても良い超B級映画であった。

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2014年1月16日 (木)

ソウルガールズ

★★★★

製作:2012年 オーストラリア 上映時間:98分 監督:ウェイン・ブレア

Soulgairls
 オーストラリアの先住民族であるアボリジニ初の女性ボーカルグループ、サファイアズの実録シンデレラストーリーである。
 カントリーミュージックのミニコンテストに出場したアボリジニ姉妹たち。だが見え見えの差別によって落選してしまう。だが彼らはこんなことにはめげず、ベトナム戦争中の米軍慰問団募集の新聞広告を見つけ、二日酔いマネージャーと共にサイゴンに出発することになる。これがソウルシンガー・サファイアズ結成の原点となるのだった。

 本作で、リードボーカル役のジェリーを演じたジエシカ・マーボイは、オーストラリアで実際に歌手として活躍しているという。さすがに他の三人と比べると抜群の歌唱力を誇っていたものね。やはりプロは一味も二味も違うものである。
 サファイアズのそれぞれの個性も巧みに描き分けられていたし、ストーリー展開もなかなか楽しかったのだが、とにかく何と言っても音楽が素晴らしい。エンドロール中も、思わず足を踏み鳴らし、指を鳴らしてしまったくらい乗りが良かった。

 しかしアメリカ同様、オーストラリアでも先住民の黒い肌を差別していた事実には、かなり腹が立ってしまった。なぜ侵略者である白人が、先住民たちを動物同様に蔑視しなくてはならないのだろうか。この世の中は全て、「勝てば官軍」なんだね。その事実に、何となく悲しくなってしまうのは私だけであろうか。

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2014年1月10日 (金)

青いソラ白い雲

★★★★

製作:2012年 日本 上映時間:96分 監督:金子修介

 東日本大震災を題材にしたコメディ映画という売りだが、直接被災地を題材にしたわけではない。背景は東日本大震災後の東京であり、大した被害にもあっていないのに、いつまでも震災の恐怖におびえ、なんでも震災のせいしたがる人々の滑稽さを描いている。

 両親が離婚、突然母親たちとアメリカへ飛ぶことになった女子高生のリエ。東日本大震災のあと、気になってアメリカから単身日本に戻って来たリエだったが、頼りの父親は彼女の帰国と同時に逮捕され、元カレには被災犬を押し付けられる。
 父親の家は借金のかたにとられ、アメリカへの旅券は騙し取られ、リエは金なし、家なしで路上を彷徨うしか方法がなくなってしまう。だが運よく路上で歌っている学友と巡り合い、彼女の家でやっかいになることになるのだが・・・。

 それにしても風変わりな映画であるが、爽やかで前向きな映画ともいえるかもしれない。この映画は、全てが嘘で塗り固められている。だがその嘘臭さが、主人公のお嬢様・美少女リエを演じた森星とのアンバランスさと奇妙に共鳴し、微妙な渋味とシニカルな滑稽さを醸し出している。ラストで彼女が口ずさむ「植木等のあの歌」がタイトルだったんだね。そして森星ちゃんの美脚とあのあどけなさに、男性たちはうっとりしてしまうに違いない。

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2014年1月 6日 (月)

かたみ歌

朱川湊人/著

 東京の下町、アカシア商店街に起きた摩訶不思議で心暖まる7つの物語を、芥川龍之介似の古本屋店主を狂言回しに仕立て全編を紡いでゆくオムニバス小説である。
 
 時代背景は昭和30年から40年代で、西田佐知子の「アカシアの雨がやむとき」をはじめとして、「シクラメンのかほり」、「愛と死をみつめて」、「好きさ好きさ好きさ」、「モナリザり微笑み」、「ブルーシャトウ」、「いいじゃないの幸せならば」、「世界の国からこんにちは」、「圭子の夢は夜ひらく」、「瀬戸の花嫁」、「心の旅」などの懐かしい歌謡曲が全編に流れている。
 さらには、もう死語になっているトランジスタラジオやメンコ、そしてエイトマン、忍者部隊月光、鉄人28号、少年探偵団、ハレンチ学園、タイガーマスクなどのテレビ番組も登場する。とにかくこのあたりの時代で青春を送った者たちには、涙が出るほどなつかしいもののオンパレードなのである。

 まさに朱川ワールドとも呼ぶべき、独特の作風で小説としての完成度もかなり高い。ちなみに収録されている7作品を並べてみると次の通り。
「紫陽花のころ」
「夏の落とし文」
「栞の恋」
「おんなごころ」
「ひかり猫」
「朱鷺色の兆し」
「枯葉の天使」

 冒頭に記したとおり、これらの全てが摩訶不思議で心暖まる秀作なのであるが、私的には時空を超えた切ない恋を描いた「栞の恋」が一番気に入っている。それから締めくくりの第7話「枯葉の天使」では、全編に登場する古本屋店主の正体が明かされることになる。

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2014年1月 1日 (水)

2014年 明けましておめでとうございます

Photo
 当ブログを開設して、いつの間にか8年も経ってしまいました。まさに月日の経つのは早いものです。
 その間に相互リンクしたブログのほとんどが廃止または休止されてしまい、コメントやTBなども激減しています。
 
 また当ブログの管理人におきましても、新作を観る機会が著しく減少し、最近はDVDでの鑑賞が増えてしまいました。従って新作のレビューがかなり減少してしまい、我ながら残念な状況であることを認識せざるを得ません。

 さらにはブログテーマにつきましても、当初の幅広いテーマから、近年は「映画・読書・旅行」などのエンターティンメントに絞っております。こんな状態ではありますが、本年も引き続き映画レビューを中心に、細々と運営してゆきたいと思いますので、引き続きご愛顧いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

『ケントのたそがれ劇場』管理人:蔵研人

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