« HK/変態仮面 | トップページ | あがり »

2013年10月17日 (木)

凶悪

★★★★

製作:2013年 日本 上映時間:128分 監督:白石和彌

Kyouaku
 ノンフィクション「凶悪-ある死刑囚の告発-」を映画化した衝撃作である。ジャーナリスト・藤井修一は、死刑囚・須藤純次の告白を受けて、おぞましい事件の数々を追って奔走する。
 須藤が余罪の数々をさらす気になったのかは、彼が犯した犯罪の黒幕的人物で「先生」と呼ばれる木村孝雄が、娑婆でのうのうと暮らしているのが気に入らなかったからだと言う。
 この映画では、鉈で死体を刻むなど、残酷なシーンが丁寧に描かれているため、吐気を催す人もいるかもしれない。だが園子温監督の『冷たい熱帯魚』 からみればまだまだお子様ランチ程度なのでご安心を・・・。
 
 結局この映画のテーマは、人間の心の内側に潜む「凶悪性」にスポットライトを浴びせたかったのだろう。須藤のような見るからに凶暴性溢れる悪人だけではなく、一見紳士に見える木村のような男にも一皮むけば残虐な炎が燃えたぎっている。さらには一般人でジャーナリストである藤井のような男にさえ、心の裏側に凶暴性を育んでいるのである。

 それにしても、須藤純次を演じたピエール瀧の凶暴性は生半可ではない。朝ドラ『あまちゃん』であの寿司屋の大将を演じていたとは、とても信じられないくらいである。また木村孝雄を演じたリリー・フランキーも、『そして父になる』で演じたひょうきんなパパのイメージが、ガラガラと音を立てて崩れ落ちてしまった。さすがこのように何でも演じられて、はじめて俳優と言えるのかもしれないね。

 先に述べたように、メインテーマとしては、「人間の持つ凶悪性」を描きたかったのかもしれない。だがもう一つのテーマとしては、いわゆる「老人問題」を描きたかったのではないだろうか。それもかなり凶悪性を秘めた「姥捨て」を主張したかったのかもしれない。そこにこの作品を創った者の「凶悪性」を感じてしまうのだ。いずれにせよ、出来不出来はともかくとして、後味の良くない作品であることは確かである。

最後に下記のバナーをクリックしてランキングを確認してくれると嬉しいな↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村とクル天↓もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

|

« HK/変態仮面 | トップページ | あがり »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/21640/53632718

この記事へのトラックバック一覧です: 凶悪:

» 『凶悪』 [京の昼寝〜♪]
□作品オフィシャルサイト 「凶悪」 □監督 白石和彌□脚本 高橋泉、白石和彌□キャスト 山田孝之、ピエール瀧、リリー・フランキー、池脇千鶴、       白川和子、吉村実子■鑑賞日 9月21日(土)■劇場 チネチッタ■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5...... [続きを読む]

受信: 2013年10月17日 (木) 17時17分

» 映画 凶悪 [こみち]
JUGEMテーマ:映画館で観た映画 nbsp; nbsp; 冒頭からのエロシーンには、ちょっと吃驚しました。 nbsp; 至る所に暴力シーンやエロシーン、グロテスクな描写があるので nbsp; それらが嫌いな人は、見ないほうが良いでしょう。 nbsp; 15禁でなく18禁だったほうが良かったのではと思います。 nbsp; 唯一救いがあるとすれば、藤井洋子の義理の母に対して... [続きを読む]

受信: 2013年10月17日 (木) 21時35分

» 『凶悪』 本当に怖いのは…… [映画のブログ]
 実にいきいきとして楽しそうなのだ、リリー・フランキーさんが。本作では人殺しに興じるリリー・フランキーさんの嬉々とした笑顔が見られる。  男気いっぱいでせっせと人を殺すピエール瀧さんも頼もしい。  『凶悪』は、この二人が演じる極悪人の非道ぶりをこれでもかと描いた作品だ。  もとよりピエール瀧さんは外見が怖そうだ。  電気グルーヴの他のメンバーが小さいわけではなかろうが、ピエール瀧...... [続きを読む]

受信: 2013年10月20日 (日) 10時24分

» 凶悪 [to Heart]
知るべき闇は、 真実の先にある。 製作年度 2013年 上映時間 128分  映倫 R15+ 原作 新潮45編集部編 監督 白石和彌 出演 山田孝之/ピエール瀧/リリー・フランキー/池脇千鶴/小林且弥/斉藤悠/白川和子/吉村実子 モデルとなったのは実在の殺人事件。その真相を暴くととも...... [続きを読む]

受信: 2013年10月23日 (水) 13時39分

» 「凶悪」事件と妻の介護疲れの先にみた介護疲れした家族を狙った先生の心の隙を突いた凶悪という名の救済 [オールマイティにコメンテート]
「凶悪」(R15+指定)はある死刑囚から届いた1通の手紙により取材する事になったジャーナリストが取材を通じてある凶悪犯の実像を追いかけていくストーリーである。事件の真相その ... [続きを読む]

受信: 2013年10月24日 (木) 00時11分

» 「凶悪」 [お楽しみはココからだ~ 映画をもっと楽しむ方法 ]
2013年・日本 配給:日活 監督:白石和彌原作:宮本太一脚本:高橋泉、白石和彌音楽:安川午朗 死刑囚の告発をもとに、雑誌ジャーナリストが未解決の殺人事件を暴き、警察を動かしたという実話に基づくベスト... [続きを読む]

受信: 2013年10月26日 (土) 00時41分

» 凶悪 [だらだら無気力ブログ!]
人間誰もが凶悪になり得る怖い映画。 [続きを読む]

受信: 2013年10月27日 (日) 01時44分

» 「凶悪」 [ここなつ映画レビュー]
正に「凶悪」。最近の映画は、残酷なシーンも数多く、ちょっとやそっとの凶悪な話しには驚かなくなってきている筈なのに、この内容は…。そしてこれが実話を元にしているというのだから更に凶悪度が増す。地球上で一番残酷な生物は、多分、人間。 しかし、優れた作品だと思う。残酷な事実がどんどんジャーナリストの手によって明かされて行く展開も引き込まれるし、何より役者が凄いわ。ピエール瀧、リリー・フランキー、山田孝之。ピエール瀧とリリー・フランキーのあまりの怪演に押され気味な山田孝之かと思いきや、あの何かにの... [続きを読む]

受信: 2013年10月29日 (火) 17時19分

» 凶悪 [いやいやえん]
人間はどこまで悪になれるのかとか考えていくときりがないですが、禍々しい悪というものはあるものです。 先生と呼ばれて、殺人の快楽と貧困ビジネスの利潤を両立させている木村、先生のために殺人・死体処理をしていた須藤とその舎弟たち。唯一、事件を追うあまり、自らの家庭の問題(認知症の母の介護)から目をそらす藤井の存在が、人間味があるというか。 実際にあった事のフィクションという事で、少々白々しく見えてしまうのも確かなのですが、藤井が木村の家の曇ったガラス窓をこすって中を覗くシーンから、回想のような... [続きを読む]

受信: 2014年4月14日 (月) 09時34分

» 知るべき闇は、真実の先にある。「凶悪」 [Addict allcinema おすすめ映画レビュー]
[続きを読む]

受信: 2014年9月22日 (月) 10時14分

» 凶悪 : ピエール瀧の演技に脱帽! [こんな映画観たよ!-あらすじと感想-]
 本日18時から、シーズン2位を決める大切な試合があります。そう、無能な首脳陣と無力なベテラン人を若手が支える広島カープの最終戦です。何とか、勝って欲しいものですが、 [続きを読む]

受信: 2014年10月 5日 (日) 16時05分

» 凶悪 [Subterranean サブタレイニアン]
監督 白石和彌 主演 山田孝之 2013年 日本映画 128分 サスペンス 採点★★★ “犯罪に巻き込まれない為には犯罪者のテリトリーに身を置かない”ってのをモットーにしているので、これといった犯罪に巻き込まれたこともなければ、それっぽい知り合いもいない私。な…... [続きを読む]

受信: 2015年11月 2日 (月) 15時59分

» 凶悪 [象のロケット]
スクープ雑誌「明朝24」編集部に届いた死刑囚・須藤からの手紙には、驚愕の内容が記されていた。 元ヤクザの須藤は死刑判決を受けた事件の他に3つの殺人にかかわっており、その全てを記事にすることで、のうのうと生きている首謀者“先生”を追い詰めたいというのだ。 若きジャーナリスト藤井は、闇に埋もれた凶悪事件の真相を追うのだが…。 サスペンス・スリラー。... [続きを読む]

受信: 2015年11月 8日 (日) 00時54分

» 『凶悪』('16初鑑賞63・WOWOW) [みはいる・BのB]
☆☆☆☆★ (10段階評価で 9) 6月25日(土) WOWOWシネマの放送を録画で鑑賞。 [続きを読む]

受信: 2016年7月 9日 (土) 20時51分

« HK/変態仮面 | トップページ | あがり »