盤上の夜
作:宮内悠介
盤上遊戯(ボードゲーム)の代表格である、囲碁・将棋・麻雀などを題材とした短編集である。具体的な収録作品は次の通り。
1.盤上の夜(囲碁)
2.人間の王(チェッカー)
3.清められた卓(麻雀)
4.象を飛ばした王子(チャトランガ)
5.千年の虚空(将棋)
6.原爆の局(囲碁)
以上の6点が収録されているが、どの作品も単なる盤上遊戯をめぐる話ではなく、主人公は身体障害者・精神異常者・新興宗教の教祖など、尋常ではないある意味特殊な能力を身につけた、摩訶不思議な人物ばかりなのだ。またチェッカーや将棋ではコンピューターによる完全解をテーマに掲げているところも極めてユニークで斬新であった。
またこうした小説につきものの対戦棋譜はほとんど掲載されていないし、囲碁や将棋などのルールを全く知らなくても読み進めることが出来る(むろん知っていれば更に理解が深まることも否めない)。囲碁・将棋・麻雀を題材にした小説やマンガはかなり読んではいるのだが、本作のようなおどろおどろしく、かつユニークな作品は初めてである。従って283頁にわたる作品群だが、あっという間に読破させてしまう魔力を秘めているようであった。
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