少年H
★★★★
製作:2012年 日本 上映時間:122分 監督:降旗康男
原作はグラフィックデザイナー・舞台美術家・エッセイスト・小説家と4足の草鞋を履く妹尾河童(旧名:妹尾 肇)の自伝小説である。少年HのHは肇のイニシャルで、子供のころにこのイニシャル付のセーターを着ていたことからHと呼ばれていたという。
舞台は彼が幼少の頃に住んでいた神戸で、時代背景は戦前から戦後までの一番厳しい時期である。また父は外人とも商いをする洋服屋で、母はキリスト教信者、そして妹を加えた4人家族という構成であった。そのため戦時中は父にスパイ容疑がかけられてしまったようである。
父母役は、実際にも夫婦である水谷豊と伊藤蘭が演じているのだが、淡々とした水谷の演技と布をさばきミシンをかける手捌きが実に見事であった。だが何といっても主役のH少年を演じた子役の吉岡竜輝君の熱い演技には唸ってしまったね。ただ中学生になっても、相変わらず小さいままなのには笑ってしまうかもしれない。
敗戦後の日本人を見ていると、ある意味で変わり身が早い風見鶏のようだとも言えるし、戦後の復興に向かって前向きに逞しく生きていったからこそ、今日のような世界的な経済発展をもたらしたのだろうなとも考えられる。それはそれとして、一番難しい戦前戦後後の町並みを丁寧に復元させた技術力は、さすがに『三丁目の夕日』の東宝特撮陣ならではのものである。
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