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2013年8月14日 (水)

風たちぬ

★★★★

製作:2013年 日本 上映時間:126分 監督:宮崎駿

Kazetachinu
 あのゼロ戦の設計者である堀越二郎の半生に、堀辰雄の小説を重ね合わせて、ユーミンの歌で包んだ宮崎駿監督作品である。宮崎アニメと言うことで、館内に数人の子供の姿を見かけたが、この作品は従来のジブリファンタージーとは全く異なった大人向けのシリアスな作品なので要注意だ。
 テーマは飛行機製作と恋愛であり、背景は大正から昭和時代、あの忌まわしい戦争とも絡んでくる。また前半は大人にもやや退屈感が漂う展開なので、とても子供には耐えられないかもしれない。ただ館内にいた子供たちはお利口さんばかりで、ちょこっと退屈感を口に出した程度でおとなしく最後まで鑑賞していたので感心してしまった。

 前半のトピックは、のどかな汽車の旅から一転して、「関東大震災」らしき大地震が勃発するシーンであろう。一瞬にして火の海と化してしまう東京。そのおぞましいほどの恐怖感が渦巻く世界を見事に描写している。そして皮肉にも、そこが二郎と菜穂子の恋の出発点となるである。

 それにしても豪華な声優陣ではないか。西島秀俊、西村雅彦、國村隼、風間杜夫、竹下景子、志田未来、大竹しのぶ、と言った主役級のそうそうたるメンバーが顔をいや声を連ねているのである。さらに驚いたのが、主役の二郎の声をあの『新世紀エヴァンゲリオン』を監督した庵野秀明が演じていることである。これはこの作品に斬新さ求めた宮崎駿監督直々の抜擢だと言うのだが、それにしても思い切ったことをしたものである。当然予備知識がなければ、エンドロールまで誰も気付かなかったと思うのだが、俳優ド素人とは思えないほど、全く違和感なく演じ切っていた庵野秀明氏にも拍手を送りたい。

 さて先に述べたように、前半はやや退屈感を拭えなかったのだが、後半になって本テーマであるゼロ戦の開発と菜穂子との究極の恋が始まると、スクリーンにくぎ付けになってしまうところが、宮崎マジックの不思議さと絶妙の職人技なのだ。そしてしまいには、その果てしのないノスタルジー感と切なさにウルウルと心が濡れてしまうのである。
 ただこれまでの宮崎アニメとは全く別物であり次元も異なるため、人によっては期待外れに終わるかもしれない。だが少なくとも、仕事や恋に心底夢中になったことのある人なら、間違いなく感動するはずである。

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