百年の時計
★★★★
製作:2012年日本 上映時間:105分 監督:金子修介
製作は香川県の政財界によって設立・支援された「さぬき地産映画制作委員会」で、2012年10月20日に香川県にて先行公開されたご当地映画である。地味な草の根映画ではあるが、徐々に作品の質の良さが認められ、全国規模での上映になりつつあるという。映画とはハリウッド映画のようにガンガン金をつぎ込んで創るものばかりではなく、このように味のある良い作品が少しずつ静かに人の心に沁みこんでゆくというパターンもあるのだ。実に良い話ではないか。
さてストーリーのほうは、高松市美術館に勤務する学芸員の神高涼香(木南晴夏) が、地元出身で世界を代表する前衛芸術家・安藤行人(ミッキー・カーチス)の回顧展を企画・担当することになり、高松空港まで彼を迎えに行くところから始まる。その安藤行人はかなり年配で、すでに終わっていると噂され、また気難しい事でも有名であった。彼は回顧展の開催よりも、昔時計をくれたある女性を探すために故郷に戻ったのだった。それで回顧展開催の条件として、涼香にその女性を一緒に探すことを要求するのだった。
美しい四国の風景と路線開業100周年を迎えた「ことでん」こと高松琴平電気鉄道のクラシカルな雰囲気がスクリーンに漂う。そしてストーリーはコミカルな現代と、シリアスな過去の回想がパラレルに進行してゆく。そしてラストでは現代と過去がめぐりあい、時を超えた恋が結実するハッピーなエンドで締めくくられる。私自身はバタバタと忙しい現代よりも、詩的な雰囲気でノスタルジー溢れる過去の映像に惹かれてしまった。だからハッピーエンドにはやや懐疑的だ。過去は過去のベールに包まれたままで良かったような気もするのだが、みなさんはどう感じましたか。
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