時の重なる女
★★★
製作:2009年イタリア 上映時間:95分 監督:ジュゼッペ・カポトンディ
タイトルの「時」に釣られてレンタルしてしまったが、タイムトラベルものとはほど遠い作品だった。ジャンルとしては、ミステリー仕立てなのだが、あのデビット・リンチを彷彿させるような、幻想的で難解な作品でもあった。
ただ結局は夢落ちというところが、かなり不満である。ただし単純な夢落ちに終わらず、そのあともストーリーは続いて行き、二重三重に張りめぐされた複雑なトラップで構成されているところは秀逸なのかもしれない。
主人公でメイドのソニアがホテルの一室を掃除しに来た時、客らしい少女が「髪は下ろした方が素敵よ」と言って、窓から飛び降り自殺をする事件が勃発する。だが何事もなかったように別のシーンに移り、お見合いパーティでグイドと言う男性と知り合う。
その後二人は深い関係となり、警備員のグイドが働いている邸宅でデートをする。するといきなり強盗に襲われてグイドは撃たれ、ソニアは意識を失ってしまうのである。
そしてその後ソニアは目覚めるのだが、幻覚が続きノイローゼ気味になる。さらには行ったことのないブエノスアイレスで、グイドと一緒に写した写真が見つかったり、突然親友のメイド仲間が死んでしまったりと、訳の分からないことが次々に起こるのである。また何となくソニアやグイドと風貌の似た人物が登場するので、はじめはそれらがごっちゃになって余計に分かり辛くなってしまったようだ。
一体何が真実で、何が幻想なのか、数々の謎の意味は何なのか、全てがソニアの深層心理での出来事だったのだろうか。そしてラストには大ドン伝返しが待っていたのだが、もしかしてそれも幻想なのかと疑ってしまったくらい気難しい作品であった。まあ良し悪しは別として、余り後味の良くない作品であることは否めないだろう。
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