草原の椅子
★★★
製作:2013年日本 上映時間:139分 監督:成島出
宮本輝がシルクロード6,700キロ、40日にわたる旅を体験して執筆した小説が原作だという。世界最後の桃源郷と呼ばれるパキスタンのフンザの光景が実に雄大である。
オープニングは、中年男性二人(佐藤浩市、西村雅彦)と女性(吉瀬美智子)と小さな男の子の四人が、パキスタンの田舎町を歩いているところから始まるのだが、夫婦にもその子供にも見えない。一体この四人の関係がどうなっているのかが、どうしても読めなかった。
実は佐藤浩市と西村雅彦は、取引先の関係から発展した親友同士であり、吉瀬美智子は佐藤浩市のあこがれの人。そして連れの子供は、見知らぬ夫婦に捨てられ、ひょんなことから佐藤浩市が預かっている。この四人はそれぞれが持つ悩みを解消するためにこの旅に出かけることになった。
なかなか壮大で感動を呼びそうなテーマなのだが、どういうわけか子供を捨てた夫婦(中村靖日、小池栄子)と佐藤浩市の一人娘の思考が荒唐無稽なためか、なかなか感情移入することが出来なかった。また営業の要職に就いていて忙しいはずの佐藤浩市が、余りにも暇過ぎるのも非現実的だ。それに本来もっと重い雰囲気であるはずのテーマなのだが、ちょいとコミカルで軽い感じがしたのも、中途半端な演出のような気がする。
原作は読んでいないのだが、宮本輝の作品なら、もっともっと感動作に仕上がっていたのではないだろうか。ちょっと期待外れで残念であるが、念のため一度原作を読んでみようかと思った。
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