渾身 KON-SHIN
★★★★
製作:2012年日本 上映時間:134分 監督:錦織良成
隠岐の島に伝わる古典相撲を通して、家族の絆や島の人々の心情を描いた人間ドラマである。序盤はドキュメンタリータッチで古典相撲の解説が続く。また隠岐の島の美しい風景がスクリーンを包んでゆき、観客たちの心は癒されてしまうのだ。
そして古典相撲が開催される夜、主人公・英明とヒロイン・多美子の心の中を覗くように、過去と現在を交差させながら時が紡がれてゆく。
過去に島で問題を起こし一度島を出た英明。だがどうしても島での生活を諦め切れなかった。もう一度やり直そうと再び島に戻ってきたのだが、勘当した父親は相変わらず許してくれない。
そこで英明は、島に伝わる古典相撲に身を捧げることによって、島の人々の信頼を取り戻そうと決心するのだった。相撲の稽古に明け暮れる日々。亡き妻との間に生まれた幼い琴世の世話は、亡妻の友人だった多美子が引き受けてくれた。そうしているうちに、英明と多美子は次第に惹かれ合っていくのだった。
こうして話は進んで行くのだが、主人公の英明が寡黙で全く感情を表に出さないため、地味で淡々とした素朴なストーリー展開に終始している。それがちょっぴり淋しくて残念なのだが、たまにはこうした純真で清楚な映画もいいかもしれない。
そしてクライマックスの相撲シーンは、迫力満点で最後までドキドキハラハラ、またその決着のつけ方も、この地味な映画にぴったりの締め方であった。久々に日本の伝統と文化を世界に誇れるような映画らしい映画を観た満足感で一杯である。
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