天橋立と山陰の旅
若狭湾の奥の院にある宮津湾と阿蘇海を隔てる『天橋立』。ここが京都だとは誰もが信じられないだろう。古びたケーブルカーでゆっくりと登った傘松公園展望台から望む天橋立は実に美しい。さらに『股のぞき』で見るとまさに天に通ずる橋のようであった。
小さな遊覧船で伊根湾を一周し、まるで海に浮かんでいるかのような『伊根の舟屋』を眺める。ここは山が海岸線ギリギリに迫っているため、狭いスペースを最大限利用しようと、1階は船揚げ場、2階は2次的な生活の場となっている家々である。ここには昔からの、伊根の人々の生活の知恵が生きているのだ。しかし台風で流されないのだろうかと心配になる。
海ネコやトンビ、カモメたちが騒がしく飛び回っている。海ネコの幼鳥たちはカッパエビセンが大好きらしい。遊覧船のあとをどこまでも追い掛けてくる。エビセンを放り投げると、上手に口にくわえて空中を舞い続けて行く。また海に落ちたエビセンを追って、数羽の海ネコが波の中に飛び込んで行く。彼等は魚よりエビセンのほうが好きになってしまったのだろうか。
や・ま・か・げ(山陰)と書いて、さ・ん・い・んと読む。まさに山また山の連続で、沢山のトンネルをくぐって行く。山陰は淋しかりけり。地元の人々の姿がほとんど見当たらないのだ。
晴れていたと思ったら、突然砂利のような雹が降ってきた。いくら山陰の天気が変り易いと言っても、これは異常気象かもしれない。雹が止むと、今度は猛烈な勢いで突風が吹きまくってくる。手にしたソフトクリームの先っぽが吹っ飛んでしまった。
黄金色に輝く砂丘を越えると、眼前に白いしぶきをあげる日本海の荒波が吼えてくる。海は荒波、遥か向こうは「竹島」かいな・・・。
鳥取砂丘を後にして、どじょうすくいの島根県安来市に入る。ここから庭園の美しさで世界的に有名になった『足立美術館』へ向かった。
ここの主な展示品は、横山大観などの日本画と北大路魯山人、河井寛次郎の陶芸などである。しかし何と言っても、米国の日本庭園専門雑誌の日本庭園ランキングで、10年連続庭園日本一に選出されている美しい庭園に魅了された。時折館内の窓から眺める庭園は、まるで額に納まった絵画のようである。とにかくその風景と演出の素晴らしきこと・・・。それにしてもこれは維持管理費が膨大になるだろうと、思わず心配になってしまった。
縁結びで有名な出雲大社。あの大きなしめ縄で縁を結ぶのだろうか。ここは創建以来、天照大神の子の天穂日命を祖とする出雲国造家が祭祀を担ってきた。また出雲は日本神話発祥の地でもある。庭園の中央に飾られている大国主大神と勾玉の像は豪快だ。なんと製作費が一億円かかったという。やっと晴れたと思ったら、また雨が降り始めてきた。どうにも今回は困った天候に悩まされ続けているな・・・。
宍道湖を左手に見ながら山陰自動車道を走り、雪景色の米子自動車道を通り抜け、岡山自動車道を通って倉敷へと向かうが、いい加減バスに乗り飽きてきた。だが倉敷の美観地区を自由散策して心が穏やかになってきた。そしてラストを飾ったのが、鷲羽山から夕日に染まる瀬戸大橋を望む絶景の眺望であった。これでやっと長時間揺られ続けたバス旅の疲れが抜けたような気がしたものである。そして夕闇の中を、またバスに揺られて、岡山空港へとラストスパートが始まった。
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