七年後の恋人
スーザン・ブロックマン・著
科学者のチャックは、自らが発明したタイムマシンに乗って七年前の過去に遡る。それは七年後に起こる大規模テロを阻止し、愛する女性マギーを救うためであった。だがテログループたちも、別のタイムマシンを駆使して追いかけて来るのだった。
七年後に起こるテロを撲滅させるには、まず自分自身がタイムマシンを発明しないことが必要であり、それを過去の自分自身に伝えて実行させるには、どうしてもマギーの愛が必要であった。というより、それよりほかに方法が無かったのである。そのためにはもちろんマギーの理解と協力が必要であり、彼女を危険に晒してしまうリスクも覚悟しなければならないという、矛盾の渦の中で計画は実行されるのだった。
本作では未来の自分と過去の自分が並存して、お互いに顔を合わせる訳であるが、未来から来た主人公をチャックと愛称で呼び、過去の主人公の方をチャールズと呼ぶことによって二人を区別している。苦し紛れかもしれないが、この方法はなかなか見事で、面白いとも思った。自分がこの手の小説を書く場合の参考にしたいね。また二人の自分と恋人との三角関係という設定や、過去の自分が新たに経験したことでも、未来の自分にの記憶として引き継がれると言う理論もなかなか面白かった。
約300ページの長編であるが、テンポが良く二人の主人公とマギーの愛し合うシーンが、とても巧妙かつエキサイティングに描かれているため、あっという間に読了してしまった。そしてSFとサスペンス、アクションとロマンスが見事に絡み合った楽しい作品に仕上がっている。まさに映画向けの小説であり、是非近いうちに映画化して欲しいものである。
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