The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛
★★★★☆
多くの迫害を乗越えながら、ミャンマー(ビルマ)の民主化運動を支え、ノーベル平和賞を授与されたアウンサンスーチーさんの実録ドラマである。監督はなんとあの『レオン』のリュック・ベッソンという、フランスとイギリスの合作映画でもある。
もはやスーチーさんの名を知らぬ者はいないと思うが、英国人の夫や息子たちとの長期間に亘る別居生活や、夫のマイケル・アリス博士による影の支援については余り知られていないかもしれない。
母親の病気のため、軍部が独裁を続けているビルマに帰国した故アウンサン将軍の娘スーチーさん。そしてそれを知った民主主義運動家たちに、無理矢理彼等の指導者に祭り上げられてしまう。ここから彼女の引き返せない人生が始まってしまった。
ビルマの民主化へ大きく貢献し、ノーベル平和賞を貰って歴史にその名を刻んだとしても、家族と10年以上別居し、最愛の夫の死にさえも立ち会えなかった心情はいかばかりだったろうか・・・。ある意味で彼女は、民主主義運動家やビルマ及びイギリス政府などに利用されたのではないだろうか。
それにしても実に切ない人生である。そしてスーチーさんが、いつも髪に差している鮮やかな花の髪飾りは、再会することなく死別した夫と、かつて誕生日に贈りあった品種だという。彼女にとっては、これをつけることが無言の抵抗の証なのであろう。
最後に一言。ミャンマーに住むビルマ民族は、性別に関係なく姓を持たないという。アウンサンスーチーの「アウンサン」も姓や父姓ではなく、個人名の一部分に過ぎない。従って彼女の名前は、「アウンサンスーチー」であり、「アウンサン・スーチー」と分割することはない。ただ日本のメディアでは、便宜上「スーチーさん」と報道されているのである。
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