プレイ‐獲物‐
★★★☆
愛する妻と娘を猟奇殺人犯のモレルから守るため、主役のフランクは強引に脱獄する。だがモレルに先手・先手を打たれ、彼の罪まで着せられて、警察の大掛かりな追跡を受けるハメになってしまう。これこそフレンチ・サスペンス・アクションの傑作かもしれない。
前半のアクションシーンが実に小気味良い。ハリウッドのような超過激・ど派手アクションとは一味違ったアクション。高速道路を車に向かって走りまくる。走行中の列車に飛び乗り、窓を壊して列車の緊急停止ボタンを押して、列車から飛び降りる。
というような現実的で身体を張った手作りアクションといった趣きなのである。それにしてもこの主人公は良く走る。一生懸命ひたすらに走るのは良いのだけれど、ただ手を横に振る女走りなのが、なんとも痛ましく笑えてしまうんだね。
そして後半は、猟奇殺人犯のモレルとの心理戦が始まる。モレルは完全な狂人なのだが、その共犯者の妻は、それとなく良心の呵責に苦しんでいるようにも見えた。ただなぜ彼女がモレルと知り合い、彼の犯罪に手を貸すようになったのかは、いまひとつはっきりとしない。ここらあたりをもう少し突っ込んで描いていれば、もっともっと傑作に仕上がっていたに違いない。
あと余りにも警察がだらしない。あれだけの人数を繰り出しても、スーパーマンでもない普通の男を逮捕出来ないのだから情ないよな。まあ、だからこそフランクは警察をあてにせず、強引に脱獄して自分自身の手で犯人を捕まえようと決意したのかもしれない。・・・と考えるととんでもないフランス警察批判の映画になってしまうのだろうか。
それにしてもラストの締めくくりは、なんとなくホットしたような、人を食ったような、ハリウッド風のバカバカしいような、妙な締め方だったなあ。ちょっと全体の流れに沿わない無理な終わり方だったとも言えるよね。全体的にテンポが良くて面白い映画なのだけれど、もうあと一息という感は否めないだろう。
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