星の旅人たち
★★★★
スペインにて、キリスト教巡札の途中で事故死した息子に代わり、彼の遺灰を携え、80キロの巡札を決意する60代の父親・トムを描いたロードムービーである。
最初はひとり旅のはずだったトムだが、途中のレストランで陽気で気の良い大男・ヨストと知り合う。その後ニコチン中毒の女性・サラと、題材を求めて旅する作家・ジャックが仲間に加わり、いつの間にか四人で巡札の旅をすることになってしまう。
この四人はそれぞれが個性的で魅力的だ。そしてニコチン中毒者のサラについては、トムと同じような悩みを持っていることが分かってくる。
はじめは自分だけが不幸のどん底にいるのだとふさぎ込んで、常に不快な態度をとっていたトムだった。また途中でジプシーの少年に荷物を盗まれてしまい益々落ち込んでしまう・・・。だが、あとで少年の父親が陳謝し、そのお詫びの対処方法は、とても好感が持てるものだった。
眼科医のトムは、こうして旅を重ねながら、普段付き合ったことのない人々と出会い、いろいろな経験を重ねてゆく。そしてだんだん枯れていた心が潤ってくるのだった。この過程が至極自然に描かれており、無理のない好感の持てる作品に仕上がっている。
原題は「THE WAY」であるが、”星の平原”と呼ばれる世界遺産「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」への道だから、邦題が「星の旅人たち」なのだろうか。地味ではあるが、実に味わい深い良質な映画であった。
最後に下記のバナーをクリックしてランキングを確認してくれると嬉しいな↓↓↓
↓ブログ村とクル天↓もついでにクリックお願いします(^^♪
| 固定リンク | 0
コメント
こにさんコメントありがとう
父親というものは、子供に対してはっきりとものを言わないので、なかなか理解されない存在かもしれませんね。
これからもよろしく。時々お邪魔したいと思っています。
投稿: ケント | 2012年7月 1日 (日) 11時47分
トラックバックありがとうございました。
父親という存在は、色々と難しいのだな、と改めて感じ入りました。
良い映画でしたね。
投稿: こに | 2012年6月29日 (金) 19時48分