2ピアノ4ハンズ
日生劇場で公演されている一風変わった二人芝居。出演者のテッド・ダイクストラとリチャード・グリンブラットは、共にカナダ人で二人とも子供の頃に、無理矢理ピアノを習わされ、クラシック・ピアニストを目指していたようである。
その経験を上手に脚本化して、二台のグランドピアノを弾きながらの二人芝居を実現している。そのコミカルな演技は、どこかコント55号をお洒落にした感があるし、ピアノのほうはクラシックをはじめとして、ジャズやポピュラーも単独で或いは連弾で巧に演奏するのだ。 天は二物を与えずと言うが、彼等はそのことわざを覆すほどのテクニシャンである。かなりの工夫と努力とが結実した結果であろう。
二人の役柄は、一瞬にして変化してしまうので、序盤は何がなんだか良く分からなかったが、照明による役柄チェンジのタイミングなどが分かりはじめると、だんだん面白くなってくる。いずれにせよ、日本人にはマネの出来ない芸当で、オフ・ブロードウエイで6ヶ月間のロングランを記録し、全世界で200万人が観たという大ヒット作である。
時間は途中20分の休憩を挟んで、約2時間半。観劇料金も3000円~8000円とリーズナブル。従ってたまには、こうした毛色の違った演劇いや演奏?を、気楽に観に行くのも楽しいものである。
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