メランコリア
★★★
とにかく長いオープニングである。まるで時間が止ったかのようなスローモーション映像で、馬と女と少年がゆっくりと動き、謎の惑星が地球に衝突してしまうのだ。
オープニングで、既に惑星衝突という結論が出てしまったが、この映画は全くSFタッチでは描かれていない。そして登場人物もそれほど多くないし、舞台も山の中のゴルフ場オンリーというシンプルさ。
そうたぶん予算がなかったのだと思うが、前半の結婚パーティーの長さと、ハンディカメラの手ブレ映像には参ってしまった。ことに手ブレ映像の酷さに吐き気を催し、ずっと目をつぶったまま座席に横たわってじっとしていた。
ハンディカメラの手ブレについては、どうもわざとやっているフシがある。いつも思うのだが、なぜわざと手ブレ映像にするのだろうか。監督が芸術ぶるのは勝手だが、観客に吐き気を催させる権利はないはずである。手ブレが死ぬほど嫌だという観客は何人もいるが、手ブレにしないと死にたくなる観客は皆無のはずである。映画は観客あってのもの。もう少し観客の体調も考慮して作品を創ってもらいたいものである。まさに観ているほうがメランコリアになってしまった。
というわけで前半の結婚パーティーシーンには、せいぜい★☆くらいしか与えたくない。ところがわずか5人と馬二頭しか登場しない後半のほうは手ブレもなかったし、ストーリー展開もスムーズで、謎の惑星の軌道に一喜一憂している人々の心理状態や、神秘的で美しい地球の最期の姿にジワッとくるものがあった。ここのところ相次ぐ転変地変が起こり、2012年12月21日に正体不明の惑星が地球と衝突して地球は滅亡するという説がまことしやかに流れている昨今、なんだか凄く怖くなってしまったな。
最後に下記のバナーをクリックしてランキングを確認してくれると嬉しいな↓↓↓
↓ブログ村とクル天↓もついでにクリックお願いします(^^♪
| 固定リンク | 0
コメント
KLY さんへ
こんにちは、KLY さんはこの監督の大ファンみたいですね。ぼくは手ブレは死ぬほど嫌いですが、この作品のと監督の感性は嫌いじゃありません。従って同監督のアンチ クライストも是非観てみたいですね。
投稿: ケント | 2012年4月 3日 (火) 17時07分
sakuraiさんへ
コメントありがとう。
>後半はきっと本人も安定してたんじゃないでしょうか。
うまいこと言いますね。ぼくはこの監督の感性は嫌いではありません。ただただ手ブレが死ぬほど嫌いなだけなんです(笑)
ぼくもジェットコースターは苦手ですが、「ヒューゴ」のほうはなんともなかったですね。
投稿: ケント | 2012年4月 3日 (火) 17時02分
鬼才、天才のやることですから、常人には及びもつきませんが、作ってる人自身の精神状態が、映像に反映されてるな~と感じます。
後半はきっと本人も安定してたんじゃないでしょうか。
私はこの手ぶれよりも、「ヒューゴ」の方のジェットコースター的移動映像の方が駄目でした。
真面目に気持ち悪くなってしまいました。
ジェットコースターには、絶対に乗れないです。
投稿: sakurai | 2012年4月 2日 (月) 16時54分
無論わざとだと思います。私も必要ないと思いますが、それでもいつものこの監督の作品に比べると、まだ見た目の部分で収まってるだけましかなと(笑)お陰で今回はめでたくシネコンにかかりましたしww
投稿: KLY | 2012年4月 1日 (日) 23時37分