父と暮らせば
★★★★
原作は井上ひさしで、広島原爆投下3年後、ある4日間の、被爆した父娘の会話を描いたお話です。そしてそのストーリーのほとんどが、父親役の原田芳雄と、娘役の宮沢りえの二人芝居で、舞台も自宅だけという、超シンプルな映画でした。
父親は原爆で死んでいるので、幽霊と言うことになるのですが、実は娘の苦悩から生まれた虚像だったのかもしれません。それに父娘は、全く普通の人と同じように会話を続けているので、初めのうちは、実在の人物かと勘違いしてしまいます。
時折回想シーンが少し挿入されているものの、このような変化のないストーリーでは、退屈して居眠りしても当然でしょう。
ところがスタートから15分ほど過ぎると、不思議とスクリーンに吸いこまれてしまいました。それはきっと、原田芳雄の抜群の演技力と、宮沢りえの透き通るような清楚さといじらしさに、感銘を受けたからだと思います。
ただ家庭でDVDなどを観る場合は、かなり忍耐強い人でないと、途中で飽きて、観るのを辞めてしまうかもしれませんね。
またこのような二人芝居仕立ての演劇を、映画として作る必要があったのか否かについても、疑問が残るところですが・・・少なくとも、ラストシーンでのドンデン返しだけは、映画でしか表現出来なかったと思います。
このラストシーンで、それまで想像していた話の展開が、ガラガラと音をたてて崩れてしまい、実は~だったのかと、急にせつなく悲しい気分になってしまいました。
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