« モールス  これはユニークなバンパイア映画だ | トップページ | ゴジラ映画は復活するか »

2012年3月12日 (月)

戦火の馬 というより奇跡の馬だね

★★★★☆

 マイケル・モーパーゴの原作をS・スピルバーグによって映画化された。背景は第ー次世界の英国。小作農の子アルバートと、愛馬ジョーイとのかけがえのない絆を描いたお話である。
 序盤はよくある少年と小馬の愛情物語なのだが、戦争が始まり、運悪く嵐により作物が壊滅してしまった農家は、ジョーイを手放すしか生活を凌ぐ手段がなかった。

Senka

 そしてここからジョーイの数奇な旅がはじまるのである。まず英国の騎馬隊、ドイツ軍、フランス農家、そしてまたドイツ軍と転々と持ち主が代わってゆくのだ。

 さらに終盤は、まさに奇跡としか思えない生命力をジョーイが発揮して、さらにこれまた奇跡の巡り合いを果たすのである。その終盤はちょっとやり過ぎの感もあるが、敵も味方も超越したあの行動に、スピルバーグらしい心温まる人生観を感じた。

 この映画は単なる愛馬物語ではない。ジョーイというたくましいサラブレットを通して、戦争とは何だったのか、人間の本質は戦うことではない。本当は敵も味方もなく、お瓦いが共通認識を持って理解し合うことなのだというメッセージが全編に漂っていた。

 配役は主人公自体が新人であり、エミリー・ワトソン以外はほとんど無名の俳優なのであるが、物語の紡ぎ方が素晴らしいため、全く気にならなかった。そして大叙事的な超美麗映像と、流れるような音楽にもうっとりした。

 また馬のジョーイは、何頭もの馬と多分CGを巧みに組み合わせているのだが、全く不自然さを感じない。これもスピルバーグの新骨頂発揮といったところである。
 そして『シェーン』を思わせる感動のラストシーンも、スピルバーグのサービス精神の証なのであろうか。

最後に下記のバナーをクリックしてランキングを確認してくれると嬉しいな↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村とクル天↓もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

| |

« モールス  これはユニークなバンパイア映画だ | トップページ | ゴジラ映画は復活するか »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 戦火の馬 というより奇跡の馬だね:

» 戦火の馬/War Horse [LOVE Cinemas 調布]
マイケル・モーパーゴの手による同名小説を巨匠スティーヴン・スピルバーグが映画化。第一次世界大戦を舞台に、一頭の馬と青年との友情、そしてその馬の辿る数奇な運命を描いた感動物語だ。主人公の少年を映画初出演となるジェレミー・アーヴァインが演じている。共演にエミリー・ワトソン 、デヴィッド・シューリス、 ベネディクト・カンバーバッチら演技派が揃う。... [続きを読む]

受信: 2012年3月12日 (月) 14時26分

» 戦火の馬 /WAR HORSE [我想一個人映画美的女人blog]
ランキングクリックしてね larr;please click 戦火の中で生き抜いた馬と少年の交流を描く スピルバーグ監督の最新作で、先日行われたアカデミー賞で作品賞ほかにノミネート。 (ひとつも受賞はならず) ジャパンプレミア試写にて鑑賞。 ジャパンプレ...... [続きを読む]

受信: 2012年3月12日 (月) 14時56分

» 戦火の馬 [映画とライトノベルな日常自販機]
★★★★☆“終盤の指笛は鳥肌モノです!”マイケル・モーパーゴが1982年に発表した同名小説を、スティーブン・スピルバーグ監督が映画化した作品です。 テッドは足が悪く、常に酒瓶を離せないでいます。そんな父のことを母のローズはアルバートに“彼はアフリカでの戦争で自らが負傷しながらも、負傷した仲間を助けたことで勲章を受けたが、そのことを誇りに思うよりも、人を殺してしまったことを悔やんで苦しんでいる。でも彼なりに立ち直ろうと努力している”と語ります。 勇敢だと褒められたことよりも、戦争で人を殺してしまったこ... [続きを読む]

受信: 2012年3月12日 (月) 16時10分

» 「戦火の馬」みた。 [たいむのひとりごと]
最近は原点回帰気味な印象のあるスピルバーク作品だけど、戦争映画も十八番なわけで、「きっとそう来るだろう」と分かっていても、思わず涙をこぼしてしまう王道の戦争映画になっていた思う。ものすごく強運ながら、... [続きを読む]

受信: 2012年3月12日 (月) 17時05分

» 映画「戦火の馬」感想 [タナウツネット雑記ブログ]
映画「戦火の馬」観に行ってきました。イギリスのマイケル・モーパーゴ原作の児童小説を、スティーブン・スピルバーグが実写映画化した作品。物語最初の舞台は、第一次世界大戦前夜... [続きを読む]

受信: 2012年3月12日 (月) 22時58分

» 「戦火の馬」 [お楽しみはココからだ~ 映画をもっと楽しむ方法]
2012年・米・ドリームワークス/配給:ディズニー 原題:War Horse 監督:スティーブン・スピルバーグ 原作:マイケル・モーパーゴ 脚本:リー・ホール、リチャード・カーティス 撮影:ヤヌス・カ... [続きを読む]

受信: 2012年3月13日 (火) 00時16分

» 映画「戦火の馬」感想 [タナウツネット雑記ブログ]
映画「戦火の馬」観に行ってきました。イギリスのマイケル・モーパーゴ原作の児童小説を、スティーブン・スピルバーグが実写映画化した作品。物語最初の舞台は、第一次世界大戦前夜... [続きを読む]

受信: 2012年3月14日 (水) 18時31分

» 戦火の馬 よく出来すぎていて感動するのをうっかり忘れかけた、ヽ`アセ(;~▼~;)アセ、ヽ` [労組書記長社労士のブログ]
【=14 -0-】 今年はどうしたんやろう、我が家、ちっとも試写会が当たらない・・・アダッ(゚...゚;)Θミ。 予告編の段階ではあまり食指が動かず試写会が当たったら見るのになという感じだったけど、評判がいいのでついつい見に行ってみた「戦火の馬」。   第一次大戦前夜のイギ...... [続きを読む]

受信: 2012年3月15日 (木) 13時20分

» 映画「戦火の馬」感想 [タナウツネット雑記ブログ]
映画「戦火の馬」観に行ってきました。イギリスのマイケル・モーパーゴ原作の児童小説を、スティーブン・スピルバーグが実写映画化した作品。物語最初の舞台は、第一次世界大戦前夜... [続きを読む]

受信: 2012年3月16日 (金) 22時18分

» 馬が繋ぐもの [笑う学生の生活]
8日のことですが、映画「戦火の馬」を鑑賞しました。 翻弄される馬の軸から見る第一次世界大戦 馬 ジョーイがさまざまな人の手に移っていく その各々のエピソードからなる構成で もう クラシック映画のような風格があり 丁寧なしっかりとした作り ストーリーやエピソ...... [続きを読む]

受信: 2012年3月18日 (日) 09時25分

» 戦火の馬 [花ごよみ]
舞台は第1次世界大戦。 四白流星の美しい馬ジョーイと 農家の少年アルバートとの、 間に結ばれた強い友情。 戦火の中を生き残った、 奇跡の馬を描く感動ストーリー。 監督はスティーブン・スピルバーグ。 主人公アルバート役には、 ジェレミー・アーバイン エミリー...... [続きを読む]

受信: 2012年3月18日 (日) 17時49分

» 映画「戦火の馬」子供向け?おとぎ話のような出来上り [soramove]
「戦火の馬」★★★☆ ジェレミー・アーヴィン、エミリー・ワトソン、 デヴィッド・シューリス、ベネディクト・カンバーバッチ出演 スティーヴン・スピルバーグ監督、 118分、2012年3月2日公開 2012,アメリカ,ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン (原題:WAR HORSE ) 人気ブログランキングへ">>→  ★映画のブログ★どんなブログが人気なのか知りたい← 「映画製作... [続きを読む]

受信: 2012年3月19日 (月) 07時28分

» 「戦火の馬」 [お楽しみはココからだ~ 映画をもっと楽しむ方法]
2012年・米・ドリームワークス/配給:ディズニー 原題:War Horse 監督:スティーブン・スピルバーグ 原作:マイケル・モーパーゴ 脚本:リー・ホール、リチャード・カーティス 撮影:ヤヌス・カ... [続きを読む]

受信: 2012年3月19日 (月) 09時20分

» 戦火の馬 [ハリウッド映画 LOVE]
原題:War Horse監督:スティーブン・スピルバーグ出演:ジェレミー・アーバイン、エミリー・ワトソン、デビッド・シューリス、ピーター・ミュラン・・・スピルバーグの映画には、ジョン・ウイリアムズの音楽ありき!... [続きを読む]

受信: 2012年3月19日 (月) 16時32分

» 戦火の馬 [映画的・絵画的・音楽的]
 『戦火の馬』を吉祥寺オデヲン座で見ました。 (1)この映画は、“おすぎ”が、『週刊文春』の映画欄で、『ヒューゴの不思議な発明』を酷評するのとは反対に、下記(3)で触れるようにすごく高く評価していたところ、実際には『ヒューゴの不思議な発明』が素晴らしい出来栄え...... [続きを読む]

受信: 2012年3月22日 (木) 21時56分

» 戦火の馬  WAR HORSE [映画の話でコーヒーブレイク]
「戦火の馬」見に行ってきました。 見に行こうかどうか、かなり迷いました。 というのも・・・、予告編を見て涙、うるうる。 映画館で見たら号泣かも?と二の足を踏みました。 動物ものはアカーン。 古くはディズニーの「三匹、荒野をゆく」や ジャック・ロンドン原作、...... [続きを読む]

受信: 2012年3月23日 (金) 00時27分

» ただ、前だけを見て~『戦火の馬』 [真紅のthinkingdays]
 WAR HORSE  20世紀初頭、英国・デヴォン州。少年アルバート(ジェレミー・アーヴァイン) は、生まれたばかりの一頭のサラブレットに心を奪われる。父(ピーター・ミュ ラン)が競り...... [続きを読む]

受信: 2012年3月26日 (月) 10時24分

» シネトーク105『戦火の馬』●スピルバーグ、久々の会心作なのは間違いない! [ブルーレイ&シネマ一直線]
面白い映画には愛を捧げ、そうでない映画には鉄槌を下す てるおとたくおの ぶっちゃけシネトーク ●今日のちょい気になることシネ言 「やっぱり『はやぶさ』の映画を3本も作るこの無意味さ」 シネトーク105 『戦火の馬』 WAR HORSE... [続きを読む]

受信: 2012年3月29日 (木) 08時26分

» 【映画】戦火の馬 [映画鑑賞&洋ドラマ スマートフォン 気まぐれSEのヘタレ日記]
JUGEMテーマ:洋画nbsp;平日にも関わらず、友人に誘われた勢いを借りて見に行くことにしました!! 見たかったんですが、他の作品を優先しているケースが多いため今に至ります。 この作品はアカデミー賞にノミネートされた作品でスピルバーグ監督作品す^_^ この映画の主役はあくまで馬のジョーイ。 アルバート少年が育ててたのだが、戦争がはじまり、軍馬として売られてしまい、戦争に巻き込まれてあちこちと点々とすることになる。 アルバートはジョーイに会うために戦地におもむくのである。 こんな感じですね... [続きを読む]

受信: 2012年4月 5日 (木) 12時29分

» ■映画『戦火の馬』 [Viva La Vida! <ライターCheese の映画やもろもろ>]
スティーブン・スピルバーグ監督がまったく新しい視点から描いた戦争映画『戦火の馬』。 戦争に徴用された軍馬の目線を通し、戦争に携わる一般の人びとの悲哀や、戦争の愚かさ、人間と動物の愛、一般の人びとの暮らしの美しさなどを描いています。 超エンタメ路線の『タンタ... [続きを読む]

受信: 2012年4月22日 (日) 22時39分

» 映画『戦火の馬』を観て [kintyres Diary 新館]
12-25.戦火の馬■原題:War Horse■製作国・年:アメリカ、2011年■上映時間:147分■字幕:戸田奈津子■観賞日:3月14日、TOHOシネマズ渋谷(渋谷)□監督・製作:スティーヴン・スピルバーグ◆エミリー・ワトソン(ローズ・ナラコット)◆デヴィッド・シューリス(ラ...... [続きを読む]

受信: 2012年6月14日 (木) 21時40分

» 映画:戦火の馬 [よしなしごと]
 スティーヴン・スピルバーグ監督作品だし予告編もすばらしい。期待に胸をふくらませますが、それだけでなく試写会で見た人みんなが感動している。ただ期待しすぎると裏切られるのも常。期待しつつ期待を押さえるのが苦労した作品、戦火の馬の記事です。... [続きを読む]

受信: 2012年6月18日 (月) 02時50分

» 戦火の馬 [いやいやえん]
動物ものってそれだけでお涙頂戴だからな〜どうしようかな…と思いつつ借りてみた本作。 冒頭の朝日の昇る田園の美しい事。戦火に巻き込まれた馬ジョーイは軍用として徴収され、第一次世界大戦の戦場を点々とする。持ち主の小作人の息子アルバートもやがて徴兵され、果たして愛馬との再会は果たせるのか…?というドラマ。 馬たちに拍手をしてあげたい。馬たちの自然で繊細な演技力には脱帽、素晴らしかった〜。大迫力の戦争の最中を疾走する勇姿、その躍動感がまさに戦火の馬、素晴らしく良くできていると感じました。とくに、... [続きを読む]

受信: 2012年7月28日 (土) 10時24分

« モールス  これはユニークなバンパイア映画だ | トップページ | ゴジラ映画は復活するか »