« パンチドラング・ラブ | トップページ | モンスターズ/地球外生命体 »

2012年1月14日 (土)

サラの鍵

★★★★

 パリ住まいのアメリカ人女性記者ジュリアは、40代半ばで妊娠するのだが、喜ぶと思っていた夫の反対に失望する。そんなときにある取材がもとになって、1942年に起ったナチによるユダヤ人迫害事件に興味を持ちはじめるのだった。
 また偶然にも、夫の父が住んでいたアパートは、迫害されたユダヤ人家族が住んでいたという。そんなこともあり、ジュリアはその家に住んでいたユダヤ人の少女サラの消息にのめり込んでゆく。

Scan10549
 1942年、サラと両親はフランスの警官たちに逮捕され、ナチの収容所に連行されてしまう。すぐに釈放されると思ったサラは、逮捕される寸前に、幼い弟を納戸に隠して鍵をかける。だが彼女は収容所の中で、当面いや一生戻れないかもしれないと悟る。そして彼女は、同部屋の少女と一緒に收容所から脱出して、弟の元に向かうのだった。果して弟はまだ生きているのだろうか。
 こうしてストーリ一は、現代と過去を行ったり来たりしながら進んでゆく。だがサラが恩人の家を出て行方不明になると、舞台は現代が中心となり、ジュリアの過去探索の旅が始まる。
 この映画はフランス映画であるが、当時ナチス占領下だったとはいえ、フランスがナチに協力して、ユダヤ人狩りをしていたという歴史的大罪を自ら批判・反省する良心を感じぜずにはいられない。
 原作はタチアナ・ド・ロネの小説であり、全世界で300万部を売り上げたべストセラーだという。堅いテーマの社会派ドラマであるが、一時もスクリーンから目を離せられないほどのめり込ませてくれる名作に仕上っている。
 そして、「真実を知るには代償がいるのよ」と開き直るジュリアがたどり着いたのは、周囲の人々と自分自身を深く傷付けることだったのである。ところがラストシーンでは意外な結末を描いてくれる。そこでは過去の全ての贖罪が解き放たれて、未来へ向かう光が輝きはじめる予感があった。

最後に下記のバナーをクリックしてランキングを確認してくれると嬉しいな↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村とクル天↓もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

|

« パンチドラング・ラブ | トップページ | モンスターズ/地球外生命体 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/21640/43738842

この記事へのトラックバック一覧です: サラの鍵:

» 【TIFF 2010】『サラの鍵』 (2010) / フランス [Nice One!! @goo]
原題:Sarahs Key / ELLE SAPPELAIT SARAH 監督:ジル・パケ=ブレネール 原作:タチアナ・ド・ロネ 出演:クリスティン・スコット・トーマス メリュシーヌ・マイヤンス ニエル・アレストラップ エイダン・クイン 公式サイトはこちら。(2011年12...... [続きを読む]

受信: 2012年1月14日 (土) 11時07分

» 『サラの鍵』試写 (2回目鑑賞) [Nice One!! @goo]
昨年、第23回東京国際映画祭にて鑑賞した時の感動が忘れられずに、今もずーっと心に残る作品。 ようやく今週末、12月17日より一般公開となります。 まるで自分のことのように嬉しくて仕方がないのです。 そのサラに、ジュリアに、早く逢いたくて、試写会に行って来まし...... [続きを読む]

受信: 2012年1月14日 (土) 11時07分

» サラの鍵 #81 [レザボアCATs]
’10年、フランス 原題:Elle sappelait Sarah 監督:ジル・パケ=ブレネール 原作:タチアナ・ド・ロネ 脚本:ジル・パケ=ブレネール、セルジュ・ジョンクール キャスト:クリスティン・スコット・トーマス、メリュシーヌ・マイヤンス、ニエル・アレストラップ、エイダン・クイン 今年の終わりに出会った、素晴らしい作品。これは見応えあり。 どっしりと重量感のあるテーマに、暗い歴史が影を刺す。が一方で、命の重みと最後に残った希望がほんのりと輝く。 これは是非とも見て... [続きを読む]

受信: 2012年1月14日 (土) 18時38分

» サラの鍵 [映画的・絵画的・音楽的]
 『サラの鍵』を銀座テアトルシネマで見ました。 (1)この映画は、以前見た『黄色い星の子供たち』で描かれたのと全く同様の事件(注1)を取り扱った作品で、そちらがかなり実録ベースであるのに対して、こちらはフィクション仕立てになっています(注2)。  そして、そ...... [続きを読む]

受信: 2012年1月15日 (日) 05時13分

» 『サラの鍵』:第18回大阪ヨーロッパ映画祭 [だらだら無気力ブログ!]
素晴らしくて見応えのある作品でした。 [続きを読む]

受信: 2012年1月15日 (日) 12時57分

» サラの鍵 #81 [レザボアCATs]
’10年、フランス 原題:Elle sappelait Sarah 監督:ジル・パケ=ブレネール 原作:タチアナ・ド・ロネ 脚本:ジル・パケ=ブレネール、セルジュ・ジョンクール キャスト:クリスティン・スコット・トーマス、メリュシーヌ・マイヤンス、ニエル・アレストラップ、エイダン・クイン 今年の終わりに出会った、素晴らしい作品。これは見応えあり。 どっしりと重量感のあるテーマに、暗い歴史が影を刺す。が一方で、命の重みと最後に残った希望がほんのりと輝く。 これは是非とも見て... [続きを読む]

受信: 2012年1月15日 (日) 17時10分

» 映画『サラの鍵』を観て [kintyres Diary 新館]
11-86.サラの鍵■原題:Elle sappelait Sarah(英題:Sarahs Key)■製作年・国:2010年、フランス■上映時間:111分■字幕:斎藤敦子■料金:1,800円■鑑賞日:12月17日、新宿武蔵野館(新宿)□監督・脚本:ジル・パケ=ブレネール□脚本:セルジュ・...... [続きを読む]

受信: 2012年2月 5日 (日) 11時06分

» 映画『サラの鍵』 [健康への長い道]
 ちょうど『ALWAYS 三丁目の夕日’64』を観た頃に悪化した風邪は1月いっぱい治らず、劇場には行けず仕舞い。  2月に入ってようやく治まってきたので、「ヴェルディヴ事件」を題材にしたフランス映画『サラの鍵』をシネリーブル神戸にて鑑賞。  「ヴェルディヴ事件」と…... [続きを読む]

受信: 2012年2月 5日 (日) 21時28分

» 現在、過去、真実 〜『サラの鍵』 [真紅のthinkingdays]
 ELLE S'APPELAIT SARAH  1942年7月、パリ。フランス警察が何千ものユダヤ人を逮捕し、屋内競技 場に収容した日。少女サラは弟ミシェルを納戸に匿い、鍵をかけた。  2009年、夫と娘の3...... [続きを読む]

受信: 2012年2月16日 (木) 14時55分

» サラの鍵 [心のままに映画の風景]
1942年、ナチス占領下のパリ。 フランス当局によるユダヤ人一斉検挙が始まり、10歳のサラは、弟を納戸に隠して鍵を閉める。 一家はヴェルディヴに連れていかれるが…。 2009年。 パリに暮らすアメリカ...... [続きを読む]

受信: 2012年2月27日 (月) 02時50分

» サラの鍵 [パピ子と一緒にケ・セ・ラ・セラ]
1942年にパリで起きたユダヤ人迫害事件にまつわる悲劇を描いたタチアナ・ド・ロネのベストセラー小説を映画化。出演は「イングリッシュ・ペイシェント」のクリスティン・スコット・ ... [続きを読む]

受信: 2012年2月27日 (月) 23時09分

» サラの鍵 [映画とライトノベルな日常自販機]
★★★★★4.5“二人の女性の人生が時代を越えてつながっていく運命の不思議さに魅せられます” 映画は現代を生きるジュリアと、ヴェル・ディブ事件やその後のサラが交互に描かれています。 ベルトランはジュリアに“家族がアパートに関する真実を知ることを恐れている”と話し、ジュリアにサラのことを調べようとするのを止めるように言います。 第二次世界大戦を体験したパリの人々の間には、“知っていたとしても口にしてはいけない”、“目を向けてはいけない”というような、自らが罪を犯してしまったかのような後ろめたい空気があ... [続きを読む]

受信: 2012年3月29日 (木) 11時32分

» サラの鍵 [映画、言いたい放題!]
脚本ゼミの仲間でやっている映画を観る会が 皆のスケジュールが合わず 今月はお休みです。 何となく淋しい気がして、 一人で映画を観る会を勝手に実行。 なーんて、一人で映画を観るのはよくあるのですがね。(笑) この作品は私が作品を決める回の時に観ようと思ったのですが... [続きを読む]

受信: 2012年4月 1日 (日) 14時08分

» サラの鍵 [A Day In The Life]
毎日新聞の映画評で一押しの映画であったことも あり、最寄りの劇場で鑑賞 解説 ナチス占領下のパリで行われたユダヤ人迫害、ヴェルディヴ事件を題材に、 過去と現代を交錯させながらユダヤ人一家に起こった悲劇を描く感動的な 社会派ドラマ。 世界中で300万部を売... [続きを読む]

受信: 2012年5月14日 (月) 20時31分

» サラの鍵 [いやいやえん]
フランスでユダヤ人が迫害されていたという事実。そういう事実があったことは知ってはいましたが、詳しくは知らなかった自分が恥ずかしいですね。とてもよく出来ている作品でした。 現代、ジャーナリストのジュリアは、夫が祖父母から譲り受けたアパートに、かつてユダヤ人家族が住んでいたことを知る。過去、ユダヤ人一斉検挙の朝、少女サラは弟を納戸に隠して鍵をかける。 「サラの鍵」とは、ユダヤ人の一斉検挙が行われた際、サラが弟をとっさにかくまった納戸の鍵のこと。すぐに帰れると思っていたサラが何気なく取ったこの... [続きを読む]

受信: 2012年7月 5日 (木) 17時46分

» DVD:サラの鍵  ヴェルディヴ事件を追う女性記者が、少女サラを通して辿り着く真実とは。 [日々 是 変化ナリ 〜 DAYS OF STRUGGLE 〜]
1942年、ナチス占領下のパリ。 ユダヤ人一斉検挙がフランス警察によって行われ、競輪場に集められ迫害を受けた後、収容所に送り込まれ 死に追いやられていた。 この重い事実をネタにした映画(ヴェルディヴ事件) 最近でいうと「黄色い星の子供たち」 LA RAFLE(2011-07-...... [続きを読む]

受信: 2012年7月14日 (土) 16時39分

» サラの鍵 [新・映画鑑賞★日記・・・]
【ELLE SAPPELAIT SARAH】 2011/12/17公開 アメリカ 111分監督:ジル・パケ=ブランネール出演:クリスティン・スコット・トーマス、メリュジーヌ・マヤンス、ニエル・アレストリュプ、エイダン・クイン、フレデリック・ピエロ ただ、伝えたい。決してあなたを忘...... [続きを読む]

受信: 2012年7月17日 (火) 13時00分

« パンチドラング・ラブ | トップページ | モンスターズ/地球外生命体 »