ケース39
★★★☆
親から虐待を受けていた少女を助けて、自分の家に迎い入れたソーシャルワーカーに演技派女優のレニー・ゼルウィガー。最初は素直でおとなしかった少女だったが、一緒に生活し始めると、次第に本性を現し始める。ここまではあのホラー映画の名作『エスター』と全く同じ展開だ。
ただエスターが、実は成長しない病を持つ大人だったのに対して、こちらの少女には悪魔が取り憑いているというオカルチックな側面がある。それがなんとなくうざったい。中盤以降にそのことがだんだんはっきりしてきてちょっとがっかりしてしまった。別段悪魔仕立てにする必要はなく、逆に少女のままのほうが恐ろしかったのではないだろうか。
悪魔という安易な発想はいただけなかったが、レニー・ゼルウィガーがだんだん追い込まれてゆく様子は見事だし、子役の演技もなかなかのものであった。もう少し脚本にしつこさと捻りがあると良かったのだが、ラストもよくあるパターンであっさり終わってしまったのが残念である。序盤90点、中盤50点、終盤30点といったところか。
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